『HUNTER×HUNTER』最新話に追いつきたいーー混沌とする王位継承戦の現状を振り返る

 

『HUNTER×HUNTER NEN×IMPACT』新PV公開

※本稿は『HUNTER×HUNTER』最終話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。

  多くのマンガファンが待ち望んでいた『HUNTER×HUNTER』の復活が、ついに実現。10月7日に発売された『週刊少年ジャンプ』45号に、最新話となる第401話「月光」が掲載された。そこで描かれているのは、カキン帝国の王位をめぐって白熱した頭脳戦が繰り広げられる「王位継承編」の続きだ。

  とはいえ、前回の掲載から長い時間を経ているため、これまでの展開がうろ覚えだという人も多いのではないだろうか。そこで今回は物語の復習を兼ねて、“王位継承戦で注目すべきキャラクター”について語っていきたい。

  最初に「王位継承編」のざっくりとした流れを説明しておくと、物語の舞台はおよそ20万人を収容しているという巨大な船「B・W(ブラックホエール)1号」。人類にとって不可侵とされてきた「暗黒大陸」へと向かうこの船の中で、カキン帝国のナスビー=ホイコーロ国王は14人の子どもたちを競わせ、次なる王の候補者を選び出そうとしていた。そのために用いられたのが、王子たちそれぞれに強力な能力をもった守護霊獣を宿らせる「壺中卵の儀」という儀式だ。

 さらに王子たちの中には念能力の使い手が混ざっているほか、序列が高い王子は命を賭して戦う私設の軍隊、私設兵を多数抱えている。そんな彼らが“最後の1人”になるまで激闘を繰り広げており、すでに第8王子サレサレ、第10王子カチョウ、第12王子モモゼの3人が脱落している状況だ。

  では、そんな戦いにおいて今一番勝利に近いのは誰だろうか。有力候補を挙げていくと、もっとも序列が高い第一王子ベンジャミンは大本命と言えるだろう。

  ベンジャミンは特定の条件に当てはまる部下が死去した際、その能力を継承できる「星を継ぐもの(ベンジャミンバトン)」という念能力の使い手。そして私設兵の中には、プロハンターと渡り合えるほど熟達した念能力者が数多くいる。継承戦の序盤では自身を襲撃してきた第2王子カミーラを迎え撃ち、無力化することにも成功しており、念を使った戦いでベンジャミン一派の右に出る者はなさそうだ。

  また、第9王子ハルケンブルグも注目度が高い。平和主義者であるため、当初は王位継承戦を中止するために奔走していたが、その後本気で戦いを勝ち抜くことを決意。特筆すべきは守護霊獣の存在で、同じ羽の刻印を持つ者が多く集まるほど互いにポテンシャルを高め合う“相互協力型”の能力だという。その威力は、「あらゆる念能力の中でも最大級」と評されていた。

  実際に能力を使用する場面もあり、オーラによる弓矢で貫くことで、臣下1人の肉体と引き換えに相手の肉体から意志を奪うことが可能。これはあらゆる防御を貫くものであり、ナレーションにて「対個人の戦闘において必勝の能力」と説明されていた。しかも敵を始末するだけでなく、その肉体に臣下の遺志を宿らせて操作できるため、きわめて戦略性の高い能力と言えるのではないだろうか。

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