『ブルーロック』連載最新話でついに躍動!? “イガグリ”こと五十嵐栗夢の活躍がサプライズではなく必然といえる理由

※本稿は漫画『ブルーロック』のネタバレを含みます。

 本日10月5日からアニメの2期が放送される『ブルーロック』(講談社)。9月26日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で「ブルーロック芸人」が放送されるなど、その人気はますます高まっており、「週刊少年マガジン」での連載も最高潮の盛り上がりを見せている。

 現在進行している「新英雄大戦(ネオ・エゴイストリーグ)」編では、ブルーロック内にヨーロッパ5大チームが集結し、各チームのスター選手の指導のもと、主人公・潔世一をはじめとした“才能の原石ども”が最強のストライカーを目指して奮闘している。

 そんな新英雄大戦編も最終戦を迎え、世一が所属するバスタード·ミュンヘンと、世一のライバル·糸師凛が所属するP·X·Gが激突。試合も佳境になってピッチ上のテンションが最高潮の中、ここまで全く出場機会がなかった“イガグリ”こと五十嵐栗夢がピッチに立つ。そして最新話では、覚醒して手が付けられない状態にある凛を得意のずる賢さ(マリーシア)で止め、ついに脚光を浴びようとしている。長く連載を追いかけてきたファンにとってまさに“胸熱”な展開だ。

取り残されていくことへの焦燥感

 イガグリは新英雄大戦編どころか、「U-20日本代表戦編」ではサブメンバーに選出されたものの出場機会がない。それまではイガグリ同様に出番のない選手は多かったが、新英雄大戦編では雷市陣吾や剣城斬鉄といった日の目を浴びていなかった選手たちが着々と存在感を発揮していた。

 こうした状況に危機感を募らせていくイガグリ。最後のアピールの場となるP·X·G戦前は、チームメイトの清羅刃との練習で必死に食らいついたり、かつては同列と思っていた世一に素直にアドバイスをもらおうとするなど、ブルーロックで生き残るためにずる賢くない真っすぐな姿勢を見せていた。

イガグリの出場は必然?

 そんな彼がいよいよ試合に投入されたのは、ただのサプライズやお情けではなく、その能力を評価された結果だと言える。刃との練習で、「ぐへぇ」という声を上げながら派手に倒されるイガグリの姿を、バスタード・ミュンヘンのマスターであるノエル・ノアが腕を組んでじっと見つめるシーンが描かれていた。

 イガグリは刃に倒されたのではなく、ファウルをもらう自然な倒れ方を練習しており、その巧さをノアがしっかりと見抜いていたことを意味するシーンだったのだろう。だからこそ、力ではなくずる賢さでもって覚醒した凛を封じるジョーカー的な役割を期待されたのではないか。結果的に凛からファウルをもらっており、采配的中と言えそうだ。

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