『次にくるマンガ大賞』コミックス部門1位を獲得 ジャンプの次なる看板候補『カグラバチ』の魅力とは?

海外ファンも虜にする戦闘シーンのかっこよさ

  同作は連載が始まった当初から、海外ファンたちに注目を浴びていた。第1巻が発売された際には、コミックスを買って応援しようと呼びかける「Bachiflex」というハッシュタグがX上で大きな盛り上がりを見せたほどだ。

  そうして多くの海外ファンが虜になっているのは、主人公の設定から妖刀のエフェクトに至るまで、同作の世界観が魅力的な“和”の雰囲気で満たされていることが1つの理由ではないだろうか。

  もう1つの魅力として、外連味に満ちたアクションシーンについても触れておきたい。たとえば妖刀「刳雲」を所有する敵・双城との戦いでは、金魚や雷のエフェクトが飛び交うなか、剣術と異能を組み合わせた凝った構図の殺陣が繰り広げられることに。そして見開きを効果的に使った“決め絵”も次々と飛び出していた。

  また作画的にいうと、白と黒のコントラストを強調する描き方が活用されているのが印象的。戦闘時には大部分が真っ白な背景のもと、漆黒のマントをまとったチヒロが黒い金魚を浮かべながら戦っていく。これによってスタイリッシュで躍動感あふれる画面が生まれているのだが、それだけでなく、読者がぱっと見で状況を把握しやすいというメリットもある。

  さらにストーリー的にも“復讐”という大テーマを太い軸として据えた上で、個別のエピソードが展開されていくため、今何が起きているのか分かりやすい。あらゆる面で、読者への配慮が行き届いているのだ。

  そんな『カグラバチ』だが、8月28日に発表された「次にくるマンガ大賞 2024」にて、見事コミックス部門1位に輝いたことが話題を呼んでいる。

  作中では新たな仲間や敵が次々と登場しており、右肩上がりに面白くなっているので、今後さらなる大ブレイクを果たしそうだ。まだ物語が始まったばかりの今こそ、同作を読み始めるのにうってつけのタイミングではないだろうか。

 

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