第30回小学館ノンフィクション大賞受賞作、『力道山未亡人』（小学館）が刊行される。本作は “戦後復興のシンボル” として、国民的人気を誇ったプロレスラー・力道山の妻、田中敬子氏の一代記。

【写真】力道山の妻から提供された秘蔵写真を多数掲載

　唐突すぎる夫の死の舞台裏、夫の死後、22歳にして5つの会社の社長に就任、30億円もの負債を背負い、4人の子の母親となった……これまで語られることのなかった、「その後の人生」が明かされる。

　未亡人である敬子には、相続を放棄する手もあった。しかし、それは考えなかった。「そんなことを、主人は絶対に望んでないって思ったんです」。敬子は社長を引き受けることにした（本文より）

　「力道山未亡人」として好奇の視線に晒され、男性社会の洗礼を浴び、プロレスという特殊な業界に翻弄されながら、昭和・平成・令和と生きた、一人の女性の数奇な半生を紐解く一冊だ。

書誌情報

タイトル: 力道山未亡人
著者: 細田 昌志
定価: 1,980円(税込)
発売日: 2024年5月31日
判型: 四六判
頁数: 320ページ
発行：小学館