NGT48本間日陽「グループ在籍時の集大成にできたら」2nd写真集『陽射し色』で明かした心に秘めていたこと

 NGT48 本間日陽にとって約3年ぶりとなる2nd写真集『陽射し色』(KADOKAWA)が、1月17日に発売された。

撮影を担当したのはフォトグラファーのYou Ishii。本間がずっと行きたかったという四国水族館を中心とした香川県でのオールロケにて、本作は今春にグループから旅立つ彼女にとっての卒業写真集としての側面も持ち合わせている。

  2015年にNGT48に加入してから8年。24歳となった本間の新たな“色”を写し出しながら、本作に触れる上で驚かされるのが巻末に綴られたエッセイ「拝啓 これを呼んでくれているあなたへ」だ。昨年5月の香川ロケ以前にすでに書き下ろし、ほぼ修正もなかったというこのエッセイこそが、本間がずっと心の内に秘めていた、伝えたかったメッセージであり、この写真集全体を未来に向けた“タイムカプセル”として、特別な作品へと昇華している。(渡辺彰浩)

――まずは写真集の発売おめでとうございます!

本間日陽(以下、本間):ありがとうございます!

――本日、発売日を迎えての心境はいかがですか?

本間:写真集のお話をいただいたのが、ちょうど1年くらい前のことだったので、制作しながらずっと夢みたいな、嬉しい気持ちはありつつも、どこかふわふわしたような感覚だったので、こうして発売日を迎えて手に取って、そしてファンの方からも「ゲットしたよ!」っていう言葉をいただいて、NGT48を卒業する実感もようやく湧いてきました。

――team321(本間日陽のファンの総称)のみなさんからはどんな感想が届いてますか?

本間:1st写真集『ずっと、会いたかった』(光文社/2021年5月19日)を発売したのがコロナ禍だったので、実際にお渡しする機会がないままだったんです。自分自身がぎゅっと詰まった本がまた出せたことをファンの方も喜んでくださっていて、改めて温かいみなさんだと思いました。

――イベントも東京と新潟とでありますもんね。

本間:今回、写真集を発売するにあたって、リアルイベントは念願でしたし、卒業を前に自分のイベントが開催できるのは嬉しいです。

――1st写真集は地元 新潟の村上と、『第9回AKB48選抜総選挙』の開催地で日陽さんにとって転機となった地 沖縄での撮影でしたけど、今回は香川ということで、そこは「四国水族館に行きたい」というのが一番の目的にあったんですか?

本間:四国水族館が一番の目的で、そこを中心にロケーションを組んでもらいました。ここ数年、水のある空間が落ち着くことに気がついてからは水族館巡りが趣味で、年間パスポートを持つくらいに、水族館が自分にとって考えをリセットできる、非日常空間としてのパワースポットになっています。

  全国の水族館に行ってみたいと思うようになって見つけたのが四国水族館で、写真集の中にもありますけど「渦潮の景」という水槽が見たかったんです。四国水族館自体が瀬戸内海を目の前にしたところに位置しているので、渦潮を下から覗いているような気分になれました。自分は日本海側育ちですが、関東の水族館に行くと小笠原諸島付近や太平洋を中心とした生き物が多かったりして、瀬戸内の海にフォーカスした水界は新鮮でした。

――ペンギンやアザラシと一緒に写っている写真が素敵です。

本間:私、ゴマフアザラシに似てるって言われることがたまにあって(笑)。ゴマフアザラシとこんなに距離を縮められたのは初めての経験でレアショットですね。

――ゴマフアザラシの方から奇跡的に近寄ってきてくれたんですか?

本間:いや、飼育員さんが頑張ってくれました……(笑)。その隣のページは、実はイルカのプールなんですけど、手前が浅瀬になっていて、イルカが目の前まで来てくれて面白かったです。水しぶきをかけてくれるんですよ。

――四国水族館のほかに香川での目的は何がありましたか?

本間:美術館巡りも趣味なんです。新潟には『大地の芸術祭』があるんですけど、四国でも外の展示物として、芸術に触れられる場所が数多くあるのを知って、それも巡ってみたいと思っていました。あとは、日本の中で唯一行ったことのない地域が四国だったんですよ。これを機に行ったことのない場所に行ってみたい気持ちが強くて香川を選びました。

――卒業する上での新天地という意味合いもありますよね。撮影の日程は?

本間:日程は2泊3日で、朝の便で着いてすぐ四国水族館で撮影、っていうキツキツのスケジュールでした。小豆島はオリーブの木がたくさん生えていて、まるで日本ではないかのような光景で楽しかったですね。

――確かに、雰囲気が違います。

本間:撮影は5月だったんですけど、新潟の気候とは全然違って、太陽の日の照り方から初めての体験でした。瀬戸内の良さを実感しましたね。

――海が綺麗ですもんね。

本間:自分用に「写ルンです」を持っていって、普通に旅としても楽しんじゃいました。どこを撮っても映えスポットで、海も空も青いし、緑も多いしで、綺麗な写真が撮れました。

――自分はこの見開きの2ページが好きです。右はほうきに乗ってジャンプしている、まるでジブリのような。

本間:嬉しい! 私も同じで、お気に入りのカットです。ここは実写映画の『魔女の宅急便』のロケ地になった場所で、フォトスポットがたくさんあるんです。これもいかにして綺麗に飛んでいる写真が撮れるか、何回かトライしましたね。

――こちらはロンくん(本間日陽が実家で飼っているゴールデンレトリバー)が嫉妬しそうな、犬を撫でている写真です。

本間:そうなんです(笑)。撮影で歩いていたら島の方がワンちゃんをお散歩させていて、ロンくんに会いたい気持ちも芽生えながら、その時の出会いを感じられる1枚になっていて、自分の素が収められたカットになっていると思っています。

――ほかにリクエストした行きたい場所はありますか?

本間:遊園地で撮影をしたいというリクエストが叶いました。閉園後の誰もいない遊園地だったんですけど、ビビットピンクのチュールのワンピースも相まって、幻想的なほかの写真集ではなかなか見られないカットが撮れたと思っています。

――衣装は何パターンぐらい着たんですか?

本間:衣装は全部で10パターンです。自分が身に着けたい衣装の感じや雰囲気は細かく伝えさせてもらったので、スタイリストさんがその要望にばっちり合わせたスタイリングをしてくださって、自分の思っている通りの良さが出せたと思っています。

関連記事