【重版情報】日本に分布する101種類の樹木を600以上の写真で解説 ありそうでなかった図鑑に注目

 写真点数はなんと600点以上!日本に分布する101種類の樹木について、自然に生息する立ち木の姿から、木材に加工された姿、さらには家具などの製品として生まれ変わった姿までを美しいビジュアル付きで解説する、『種類・特徴から材質・用途までわかる樹木と木材の図鑑』(創元社)が2023年12月に、記念すべき10刷出来となった。

 2016年の発売以来、本書が愛された理由の1つとして、そのレイアウトの見やすさ・面白さが挙げられるだろう。1樹種ごとの情報が見開き2ページに凝縮され、「樹木の川上から川下まで」をビジュアルで直感的に知る事ができる。例えば、1種類目の「アオダモ」のページには、1ページをまるごと占拠するMIZUNOの木製バットの写真がレイアウトされている。バットに使われている木なのか、ということを念頭に立ち木姿のアオダモの写真を見ていると、不思議なことに、周辺情報への興味やその木への愛着が湧いてくる。

 木の学名、科名などのアカデミックな視点から、我々の生活にどう活用されているか、似ている樹木との見分けかたはあるか、という身近な視点まで見通す事ができる、他に類を見ない一冊。自然を愛する人、木材のプロ、DIYが気になる人、木工製品が好きな人、木に触れたことのある人であれば、だれが読んでもきっと新しい発見のある、知的好奇心を大いに刺激する名作だ。


作品情報


■書名:種類・特徴から材質・用途までわかる樹木と木材の図鑑
■著者:西川栄明
■監修:小泉章夫
■刊行年月日:2016年3月7日
■ISBN:978-4-422-44006-4
■定価:3,520円(税込)
■判型:B5判
■出版社:創元社

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