『キン肉マン』ブロッケンJr、ジェロニモは元々人間……“超人”ってそもそもどんな存在?
1979年に「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートし、現在も「週刊プレイボーイ」で続編が連載されている『キン肉マン』。アニメ新シリーズの制作も発表されるなど、今なお愛され続けている国民的漫画のひとつだ。
『キン肉マン』といえば、主人公・キン肉スグルをはじめ多くの個性豊かな超人たちの戦いが最大の魅力。しかし、当たり前のように出てくるこの“超人”とは一体どのような存在なのだろうか。「なんだかすごく強い人たち」といった認識の人も多いと思うが、今回はこの“超人”の定義について解説していきたい。
人間にはない超人が持つ特徴とは?
超人には「正義超人」や「悪魔超人」「完璧超人」など様々なカテゴリーがあり、そのどれもが人間を超越した力を持つ。そして超人には一人ひとりに「超人強度」という強さを表す数値が存在している。なお超人強度は通常生まれた時から変わらないとされているが、「友情パワー」や「火事場のクソ力」などによって強度が上がったりすることもある。
また、この超人強度は低いほうが走ることにかけては有利という設定もある。バッファローマンは超人強度を0にすることで光速での移動が可能となるのだ。
超人は他にも空を飛べたり、宇宙空間でも息ができるなどの特徴を持っている。また超人は桁外れのパワーを兼ね備えているが、個体によっては体が砂になったりバネでできていたりなど、生まれつき特殊な能力を持っていることもあるようだ。
超人と人間の混血や人間から超人になるケースも
文字通り人間離れした特徴を持つ超人だが、人間と子供を作ることはできる。テリー・ザ・キッドはテリーマン、ケビンマスクはロビンマスクの子供だが、それぞれ母親は人間である。なお、超人と人間の間に生まれた子供は基本的には超人となるようだ。
また、人間から超人になるケースもかなりレアではあるが存在する。ジェロニモはそのひとりで、元々は超人に憧れを抱く人間だった。登場時は人間であることを隠していたが不屈の超人魂で超人以上の活躍を見せ、最後に自分が人間であることを告白して死亡。しかし超人に生まれ変わるための試練を受け、超人の神に認められたことで見事超人として転生した。
ブロッケンJrも実は超人ではなく本来は人間。ドイツの名門軍人一族ブロッケン一族の一員として、幼少時から父・ブロッケンマンによる厳しい戦闘教育を受けていた。その修行に打ち勝ったことで、超人に変身できる「ドクロの紋章」を授けられ超人として活躍している。
以上のように超人には様々な特徴があるが、その設定はかなりアバウトなものでもある。作中に登場する超人もその多くが読者公募から生まれたキャラであり、超人の設定はその時々で変わることも多々あるのだ。むしろそこが『キン肉マン』の大きな魅力でもある。『キン肉マン』の“超人”にはいくつかの共通した性質はあるものの、それを定義することは野暮なことなのかもしれない。