『ガンダムSEED』新作映画決定で思い出す 2002年放送開始時の異常な盛り上がりはなぜ起きた?

  劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が、2024年1月26日に全国ロードショーされることが決定した。本作は約20年前に放送された『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の続編となる完全新作。

  ネット上でも大きな話題を集めているが、『ガンダムSEED』が放送された当時はとてつもない盛り上がりを見せていたようだ。当時の人気ぶりを物語るエピソードをいくつか振り返ってみよう。

日本初のTV連動ネット配信に第二次ガンプラブーム!

 まず特筆すべきなのは、『機動戦士ガンダムSEED』が毎週TV放送と連動してネット配信されたこと。NTTフレッツ・シリーズの契約者はユーザー向けサイトで、配信後1週間限定ではあるが無料で視聴することが可能だった。今ではTV放映後のネット配信は珍しくも何ともないが、当時はなんと日本で初めての試み。ネット配信も毎週数十万にも上るアクセスがあったという。

  また『機動戦士ガンダム』シリーズは多くの商品を展開しているが、その1つが世界的に大人気のガンプラなのは間違いない。『機動戦士ガンダム』放送後の1980年7月に最初のガンプラが発売され、翌年に爆発的なガンプラブームを呼んだ。当時は売り切れが続出し、発売日に売り場に殺到した小学生が将棋倒しとなりニュースになったほど。

  1980年代も凄まじいブームだったが、第二次ガンプラブームを引き起こしたきっかけはまさに『機動戦士ガンダムSEED』だった。第二次ブームの頃も小学生をはじめ、多くのファンが『SEED』のガンプラを求めたようだ。

  ファンの間では「ネット配信なんて珍しいと思ってたけど、日本初だったとは驚き」「いつもはガンダムを見ない友人も見始めてた」「コンビニで普通にガンプラが売ってたのを見たけど、すごい人気なんだと思ったよ」と当時の人気ぶりを懐かしむ声が溢れていた。

 『機動戦士ガンダムSEED』がこれほどの人気作品となったのは何故だろうか。その理由の1つに「ファーストガンダムをオマージュした正統派の作品だからなのでは?」という意見があった(『機動戦士ガンダム』はファーストガンダムと呼ばれることがある)。実際に『機動戦士ガンダムSEED』は「21世紀のファーストガンダム」として売り出され、ストーリーなどの内容も似ている。多くのファンから高い評価を得て、2004年にはアニメーション・オブ・ザ・イヤーも受賞した。

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