【漫画】コスプレが「自分には無理」という呪いを乗り越える一歩に? 読み切り作品『わたしが推しになる魔法』が力をくれる

“打ち破る人”を描きたい

――『わたしが推しになる魔法』はどのようにして誕生したのですか?

真田:当時は「“打ち破る人”を描きたい」という思いがありました。また、登場人物が変化する姿が好きなので、そんな要素が加わり、本作が出来上がりました。それらの要素に合うように、自分に自信は無いけど、社会的にはキチンとしている人を主人公にしました。ミラクルピンキーのデザインは日曜朝の某魔法少女作品から着想を得ています。

――小さい時に言われた何気ない一言が、大人になっても呪いのように自分自身にまとわりつくことは珍しくなく、とても共感できるストーリーでした。

真田:「コンプレックスは誰しも抱えているもの」と思っていて、そんな爽子が自分とどう向き合い、どのように前向きになっていくかを担当編集と話しながら、ストーリーを考えました。その辺りを意識して制作できたことが共感につながったのかもしれません。

――爽子とあいながファミレスで『魔法少女ミラクルピンキー』について語り合うシーンでは、リアルさが表現されていましたね。

真田:昔同人イベントにたくさん出ていたんですが、イベント後は友人とお茶をしてオタクトークをすることがほとんどでした。私自身が実際に話していた雰囲気を思い出しつつ、オタク同士の会話をイメージして描きました。

――ちなみに真田さんにはコスプレ経験はありますか?

真田:コスプレ経験はあるのですが、「サークル活動のついでに……」といったかなりライトなコスプレです。本作を制作するうえで、コスプレイヤーさんから直接話を聞きたかったのですが、今回は主にネットで情報収集しました。

――ライトとはいえコスプレ経験があるのですね。真田さんが考えるコスプレの魅力は?

真田:今の自分ではない何者かになれることではないでしょうか。もちろん、憧れている何かになれるのも楽しいです。

――今後はどのように漫画制作を展開していく予定ですか?

真田:今はとにかく筆が遅いので、もっと早く一つの作品を完成できるようになることが目標です。「一つ描くごとに前作より面白いと思ってもらえる作品を描ければ良いな」と思っています。ゆくゆくはファンタジー漫画を描きたいですし、なにより連載を獲得したいので頑張っていきたいです!

真田往里さんのTwitterアカウント:https://twitter.com/sy14kkk
『わたしが推しになる魔法』:https://kuragebunch.com/episode/4856001361241901397

(C)真田往里/新潮社

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