『水星の魔女』グエルくんは無事なのか? ハラハラしながら待つ第2話に向け、初回で蒔かれた“種”を振り返る

 いよいよ始まった『水星の魔女』第2期。いきなりの決闘5連戦、そして地球寮のみんなもドン引きするようなえげつない勝ち方をするスレッタと、なかなか景気のいいスタートである。しかし、まさか事前公開されていたPVに出てきた変なモビルスーツが、1話の冒頭で大体全部撃破されてしまうとは思わなかった。「なんか今後地球で戦争になる展開とかがあって、そういう時に出てくる機体なのでは……」とか勝手に考えていたのだが、完全に意表を突かれた感じである。

 やたらとグエルくんのことが心配になるオープニングを経て、プラントクエタでの戦闘から2週間を経て登場人物がどうなっているのかの説明が。テロに巻き込まれたことでなんだか意気消沈している地球寮メンバー、スパイという立場から周りよりも気分が沈みがちなニカ、父親に付き添い学園に戻ってきていないミオリネ、そして相変わらず暗躍するシャディクと、一通り状況が明かされる。実戦を戦った上にモビルスーツで人間を叩き潰したにも関わらず、地球寮のメンバーを励ましたりとなんだかずいぶん前向きなスレッタ。悪いことではないけれど、やっぱりちょっと変なんだよな……。

 そして初回で一番の意外な展開が、第1期終盤で大暴れしたソフィ・プロネとノレア・デュノクのアスティカシアへの編入である。スレッタを「お姉ちゃん」と呼ぶソフィ、そして相変わらずの仏頂面なノレア。呼び寄せたのはシャディクらしいが、2人の編入によってニカはまたしても悩みを抱えることに……。さらにファラクトで踏み潰されそうになったニカをスレッタが助けたことで、ソフィとノレアVSスレッタの決闘が行われることになってしまう。

 なんせ第2期の第一話ということで、もう少しまったりした展開を想像していたのだが、いい意味で裏切られた感じがある。ソフィとノレアの編入のスピード感もさることながら、ちょっとびっくりしたのはアーシアンのスパイというニカの立場がけっこう早く地球寮のメンバーに明かされそうな点。スレッタにあのタイミングで助けられた以上は事情を説明しないわけにはいかないだろうし、来週には何かしら動きがあるのでは。この点についてはもう少し引っ張ると思っていただけに、第2期もスピーディーな展開に期待してしまう。

 一方で微妙に疑問なのが、アスティカシアってオープンキャンパスとかやるタイプの学校なのかという点である。入学するのにもベネリットグループ参加の企業推薦が必須という学校なわけで、そもそも広く志望者を募るタイプの入学システムを持たないエリート校だと思っていたのだけど、普通にやるんですね、オープンキャンパス……。もっとも、入学者を募るというよりはデモンストレーション的な目的の方が濃いイベントのようでもあり、そのためのランブルリングでもあるのだろう。

 というわけで、まずは今後の展開に向けての種まきという感じの第1話。今週以降はどうなってしまうのか、グエルくんは無事なのか、ハラハラしながら放送を待ちたい。

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