『HUNTER×HUNTER』“運命の400話”まであと3話ーーファン熱狂の新展開のなか、連載はいつまで続くのか

 約4年ぶりの連載再開から、本日12月5日発売号の「週刊少年ジャンプ」で7話目を数えた『HUNTER×HUNTER』(冨樫義博)。当初こそ長期のブランクと複雑な展開から「話についていけない」という読者が散見されたが、ここにきてファンを歓喜させ、同時に緊張を強いる”過去”のエピソードを展開しており、月曜日になると関連キーワードがSNSのトレンドになるという状況だ。コミックス派の読者も少なくないためネタバレは控えるが、実際に読んでいて「やはり少年漫画のひとつの到達点だ」と唸らされるような興奮がある。

 とにかく、いまの『HUNTER×HUNTER』は面白い。その上で、連載を追いかけていても、単行本になるまで待つにしても、同様に気になるのは「このままあと何話、掲載されるか」ということだ。冨樫義博氏の公式ツイッターでは、「400話」までの完成が報告されており、今週掲載されたのが397話であるため、少なくともあと3話、年内は週刊ペースで楽しめることは間違いないだろう。

 400話は連載再開後から10話目で、ちょうどコミックス1巻分になる。400話でまた休載に入ってしまっても単行本がすぐに出るなら、難解な部分を紐解き、考察することでしばらく楽しめそうだが、4年前にジャンプに掲載された「381話~390話」がまとめられた最新37巻が発売されたのは今年11月のこと。コミックス派もやはり、次の休載明けを待つことになる可能性が高いのだ。だからこそ、「401話目」がこのままの流れで掲載されるかがファン目線での焦点となる。

 まず、今回の連載は400話で一旦区切りがつけられるとしたら、「10話掲載→休載→連載再開&単行本発売→10話掲載」というサイクルが見えてくる。36巻、37巻は物語上の区切りがいい10話とは言い難かったが、上記のサイクルが前提の制作であるなら、現在進行しているエピソードがうまく収まる形で400話を迎えるかもしれない。ファンから好評を博しているエピソードだけに、中途半端なところで休載に入ってしまえば、ショックは大きいだろう。

 そして、401話以降が掲載されるとしたら、「次の10話」が読める期待値が高くなり、物語は大きく進展することになる。冨樫氏の公式ツイッターを見てみると、11月22日、「No400…完成」と400話が仕上がったことを伝えつつ、「半デジタル化での作業細分化は 作画外に費やす時間が多すぎて 完全に失敗でした」と仕事の効率について模索していることを明かしてから、動きがない。しかしさかのぼると、400話までの「人物のペン入れ」が完了した7月26日のツイートには、「#ネームだけはまだまだあるので」というハッシュタグとともに、「引き続き次の10話分の原稿進めます」という心強い一言があり、410話までの制作が進行している可能性もある。

 いずれにしても心配なのは、冨樫氏の体調だ。8月ごろから腰痛の深刻な状況を伝えるツイートも増えており、「身体を最優先に考えてほしい」というのはファンの総意だろう。その上で可能ならば無理のない掲載ペースを見出し、「テキストでもいいから続きが読みたい」と『HUNTER×HUNTER』を渇望し、生ごろし状態になってきたファンのためにも、「何週掲載/何週休載」と事前に発表してもらえるとありがたい。果たして400話はどんな内容になり、401話はいつ掲載されるのか。固唾を飲みながら、まずはあと3話を楽しむことに集中したい。

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