「カンブリア宮殿」「セブンルール」で話題 “神舌”バイヤー厳選の調味料56品を紹介した新刊が発売前重版へ

 2020年に「カンブリア宮殿」、2021年には「セブンルール」にも出演した、グルメな食のセレクトショップ「グランドフードホール(通称グラホ)」の岩城紀子代表。「食の女神」との異名を持つ彼女が、“おいしい”と“健康”どちらも叶える、無添加調味料の選び方&使い方がわかる本『からだ思いのグルメ調味料 選び方・使い方』(主婦の友社)を出版し、話題を呼んでいる。

日本全国の「いいものをコツコツと作り続ける、こだわりの生産者」による絶品調味料だけを選りすぐって紹介

 名も知らぬ小さなメーカーが添加物を使わずに、厳選した材料で手間暇と愛情をかけて作った調味料たち。そのこだわりの製造過程は、知るほどに頭が下がる。そしてできあがった調味料は、大量生産のものとは当然ながら一味も二味も違う。

● 三ツ星醤油
創業330年を経た今もガスを使わず薪で大豆を炊き、手麹(てこうじ)という昔ながらの手法を使って作られていて、製造元の堀河屋野村は醤油発祥の地である和歌山で現存する最古の蔵。原材料にみりんが入っているのは、味つけのためではなく、薪で大豆を炊くため、なべ底が焦げつかないように、みりんでふいているのだとか。使っているのはシンプルに丸大豆、小麦、天日塩、本みりんのみで、添加物は一切なし。 

● あっちゃんの塩
沖縄の美ら海水族館の近くの備瀬先の海水を100%使用した天然塩で、海水は必ず満潮に向かう上げ潮をくみあげ、平釜で1日かけてじっくり煮詰め太陽の熱で乾燥させている。だからマグネシウム、カルシウム、カリウムなどのミネラル成分がたっぷり3割近く含まれている。化学的に工場で生産されたしょっぱいだけの精製塩と違って、塩味のあとに丸みをおびた甘味を感じることができる。

「料理の腕が上がったね!」と言われるコツは、調味料選びが9割

 醤油、塩、味噌などの基本の調味料だけでなく、日ごろよく使うマヨネーズやケチャップ、ソース、油、だしなどにもこだわりの逸品が登場。

● スマートエッグ
ビタミンE豊富なひまわり油を使うことで、日本で初めて栄養機能食品に認定されたマヨネーズ。ブランド卵「奥丹波の卵」「高砂の夕日」の2種類をブレンドすることで化学調味料無添加で深いコクを出すことに成功。炒め物の油として使ったり、だし巻き卵に加えたり、みそ汁に大さじ1を足すことで、より深い味わいと栄養価をプラスすることができる。 

● ジョンドクジンごま油
ごま油の原料として全生産量の1~2%しかない韓国産の最高グレードの金ごまを使用した、低温圧搾の一番搾りという超ぜいたく品。その芳醇な香りは一度かいだら忘れられないほど。値段もそれなりなので(147g 4,320円)料理の仕上げやスープの香りづけにケチケチと使いたい。

● 超湯(チャオタン)
化学調味料なしで中華料理の味が一発で決まるはこちらは、新鮮な鶏ガラと豚足を1日かけて煮出し、11時間以上煮込んだ野菜のエキスも溶け込んだ複雑な旨味が特長。中華スープの素や固形コンソメをこれに置き換えるだけで誰でもプロの味に近づける。

革新的調味料で料理のレパートリーが広がり、味覚の世界も広がる 

 本書には「これ何っ!?」と思わず叫んでしまいそうな、見たことのない調味料も登場する。

● 私塩なんです
中華料理店の店主が考案した液体岩塩。あまりに便利でおいしいため、妻がこっそり家庭で使い、子どもたちにも大好評だったため「忙しい人の役に立つ」と商品化。モンゴルの地層から採取された岩塩を使用し、無化学調味料で作られている。魚や肉を焼くときに使うと味の違いに驚く、奇跡の塩。

● 本山油
フランスやスイスなど4か国の大使館で公邸料理人を務めた本山シェフが、「体にいい亜麻仁油をおいしく食べたい」という岩城氏のリクエストに応えて生まれた万能調味料。9種類の薬膳食材を加え、ザクザクとした食感が癖になる、唯一無二の存在。セロリやパクチー、春菊、みょうがなどの香りのある野菜との相性抜群。白身魚のカルパッチョにもおすすめ。

● ペリペリミックス
南アフリカ発祥の唐辛子メインの調味料「ペリペリ」ソースを試行錯誤の末、使いやすい粉末状にしたもので、辛味と旨味と酸味が特徴の香り高く味わい深いグラホのオリジナルスパイス。「体にいいのにジャンキーな味」という、真逆の要素が共存している最高の調味料で。 鶏肉につけて焼く「ペリペリチキン」は世界中で大人気ですが、日本ではまだあまり知られていない。この調味料でぜひ一度、食べてみてほしい。

 “神舌”バイヤーセレクトの調味料で、毎日の料理をごちそうへと昇華させよう。

著者プロフィール

 
岩城紀子(いわきのりこ)
1972年兵庫県生まれ。GAPジャパン、機能性食品開発のバイオベンチャーを経て、2008年にスマイスサークル株式会社を設立。小さくて良心的な食品メーカーを発掘するバイヤー業および、大手食品企業の中でもまじめに良い商品をつくるメーカーの商品開発、コンサルティングなどを行う。取引先は百貨店などの販売先100社以上と全国各地のメーカー約3000社。14年に株式会社グランドフードホールを設立し、兵庫県・芦屋と東京・六本木で、おいしくて体にいい食品のセレクトショップ&デリ「グランドフードホール(通称グラホ)」を展開。「食で日本の健康寿命をのばしたい!」と日々、奮闘中。著書は『裏を見て「おいしい」を買う習慣』(主婦の友社)。「カンブリア宮殿」(2020年)、「セブンルール」(2021年)などのTV出演も話題に。

書誌情報

『からだ思いのグルメ調味料 選び方・使い方』
著者:岩城紀子
発行:主婦の友社
判型・ページ数:A5変・192ページ
定価:1,900円(税込)
発売日:2022年8月1日(月)
※電子書籍もあり

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