最新の液晶ペンタブレットの機能を紹介しつつ、サラサラとペンを走らせていく慎本氏。デジタルイラストの知識がない人からすると、「手描きの温かみが失われるのでは」とも思ってしまうが、鉛筆のような細いペンを使い、あえて手描き風の線を引くことも可能だ。また、慎本氏は「（元絵のように）右向きの人間を描くのが苦手」だそうだが、デジタルなら左向きに描いたものを左右反転させれば、この問題も解決。慎本氏はデジタルネイティブの世代ではなく、ツールの進化も解説しながら、スイスイと絵を仕上げていく。絵の技術を見せるだけでなく、視聴者が共感できるトークを展開するのも、このチャンネルの魅力だ。

　最終的な仕上がりについては動画をチェックしてもらいたいところだが、エスくんは「もはや別人」と言いながら、理想の異性の姿が再現されたことを大絶賛。動画コメントには、慎本氏の技術に感心する視聴者の反応とともに、「また絵を始めたいと思うキッカケになりました」との声も。確かに、デジタルツールの長所と使い方がわかると、自分も描いてみたい、と思わされる。

　プロの技術を見せるとともに、“絵を描く楽しさ”も感じさせてくれる慎本氏のYouTubeチャンネル。漫画家やイラストレーターを目指す人はもちろん、魔法のように絵が完成していく様を眺めたい人や、漫画家の日常を垣間見たい人は、ぜひチェックしてみよう。