「アップ」というのは、確かにそのシーンの意図やキャラクターの感情を強調することができる有効な表現だが、多用しすぎると、誰が何をしているのか、どういう状況なのかが伝わりづらくなってしまうという。じっくり読めばわかるが、ハイド氏いわく「1コマにつき2秒以下で内容を伝える」ことが重要で、「読者は作者ほど、キャラクターのことを知らない」ということをしっかり意識して、各コマを構成する必要があるようだ。

　また今回の動画では、プロの漫画家を目指すための一歩進んだアドバイスとして、「キャラクターの首の角度」の重要性も語られた。1ページのなかで、キャラクターの首の角度を固定せず、動かしていくことが、画面を豊に見せるポイントだという。なるほど、実際に描かれたページを見てみると、「そんなポイントがあったのか」と唸らされる。

　このように最近では、投稿者への個別のアドバイスとともに、プロ志向の上級者に向けたポイント解説も一つの動画に収めているペガサスハイド氏。初心者から上級者、あるいはプロの漫画やイラストにどんな技術が使われているか知りたい一般視聴者まで、多くの人が膝を打ちながら楽しめる動画になっているので、気になる人はぜひチェックしてみよう。