『東京卍リベンジャーズ』武道と日向の関係に胸キュンが止まらない! ヤンキー漫画に“恋愛”が必要なワケ

 一方の日向は、兎にも角にも人間性が魅力的。5月2日に放送されたアニメ冒頭のシーンもそうだ。電車内ではしゃぐ男子高校生3人組に対し、「うるさい」と思いつつも乗客はもちろん武道も何も言えないでいた。だが、日向は果敢にも「幅取り過ぎだよ!! 空いてるときならいいけどさ お婆ちゃん立ってるじゃん? 空けてあげよっ?」と直接声を掛ける。さらに、席を詰めてくれた男子高校生たちに「ありがと!」とお礼を言うことも忘れない。リアルの世界においても、やるべきとわかりつつもなかなかできないことを、さらりとやってのける中学2年生だ。

 そして、彼氏である武道の絶対的味方。未来を変えるために必死に試行錯誤するも、上手くいかずに雨に打たれながら泣き、日向に八つ当たりする武道に向かって「君はドラケン君じゃない マイキー君でもない タケミチ君はタケミチ君だよ」、「人の為に思いっきり泣けて 人の為に思いっきり悔しがれる タケミチ君だよ」、「こんなかっこいいヤツ他にいないよ」とキスをして声を掛けている。しかも12年後、26歳になってもイイ女のままだ。3回目のタイムリープの後、車に突っ込まれて身動きが取れない日向を助けようとする武道を「大切な人にまで死んでほしくないの」と突き飛ばし、逆に助ける形で死亡。「ヒナが守ってあげる」が口癖だった、日向らしい強さを見せていた。

『東京卍リベンジャーズ』13巻(講談社)

 武道も日向も、真っ直ぐで一途な性格だ。彼らの真っ直ぐさからは学ぶことも多く、「成長できる恋愛とはこういうことなのかもしれない」と気付かされる。

 その他にも、『東京卍リベンジャーズ』にはドラケンとエマというカップルも。エマはドラケンにストレートに好意を伝えているが、ドラケンはあまり興味のない振りをしている。こういった不器用さも初々しくて逆にいい。甘酸っぱさが感じられるのも少年ヤンキー漫画ならではだろう。

 一見、ヤンキー漫画に恋愛要素はあまり必要ではないように思えるが、恋愛要素があるからこそキャラクターの中身をより深く知ることができるし、没入感を高めているのではないだろうか。そして、喧嘩や戦いが多いヤンキー漫画の清涼剤になっていることは間違いない。

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