深田恭子、37歳にしてグラビアアイドルとして輝き続けるワケ 同性からも支持される、大人の魅力に迫る
しかし、『Brand new me』という写真集の本質は、30代半ばから後半へと向かう女性のロールモデルのひとつに深田恭子がなっていることではないだろうか。肉体のコントロールを含めて、非常に自律的であるのだ。モラトリアムであること、あるいは日常において自分を殺すことに疲弊した人々にとっては、強い憧れの対象になりうるだろう。「若さ」が大きな価値を持ってしまっている日本社会で、どうやって「大人」になっていくのか。『Brand new me』が支持を集めている理由は、深田恭子が提示する彼女の価値観そのものにある。
■宗像明将
1972年生まれ。「MUSIC MAGAZINE」「レコード・コレクターズ」などで、はっぴいえんど以降の日本のロックやポップス、ビーチ・ボーイズの流れをくむ欧米のロックやポップス、ワールドミュージックや民俗音楽について執筆する音楽評論家。近年は時流に押され、趣味の範囲にしておきたかったアイドルに関しての原稿執筆も多い。Twitter