深田恭子、37歳にしてグラビアアイドルとして輝き続けるワケ 同性からも支持される、大人の魅力に迫る
私たちの抱えるモラトリアムは次第に長くなっていき、終わる気配さえ見えない。一般的に「心理社会的モラトリアム」と言えば学生時代を指すものだが、社会に出ても精神的に成熟することは簡単ではない。日々労働をして、社会システムに順応することで、モラトリアムを脱しているように見せることはできる。しかし、それはただ自分を殺しているだけではないのだろうか?
さて、深田恭子である。2019年12月に中村和孝がハワイで撮影し、2020年5月に発売された『深田恭子写真集 Brand new me』が現在も売れ続けている。37歳にして、深田恭子は現役のグラビアアイドルなのだ。『Brand new me』発売と同時期の「週刊プレイボーイ」では、2号連続で表紙と巻頭グラビアを飾っている。
そして、注目すべきは彼女のInstagramでの人気である。執筆時点で、フォロワー数は370万人に到達寸前だ。
深田恭子についてのメディアでの表現の仕方は、男性向けか女性向けかでトーンが大きく異なる。大雑把に言えば、男性向けメディアは「魅惑の肢体」、女性向けメディアは「変わらない可愛らしさ」といったところだろう。そして、Instagramを見ても男女の両方から強い支持を受けていることは間違いない。
深田恭子についてよく使われる表現として「自然体」という言葉がある。この「自然体」は、実は男性向けメディアと女性向けメディアの両方が指していることを内包している。
痩せすぎていない身体は、男性にとって魅力的であることにとどまらず、ダイエットを意識することに疲れた女性たちにとっての憧れとなっているだろう。可愛らしさには、男女ともに魅了されるだろうが、男性への媚びが感じられない点は、女性から見て特に魅力的なのではないだろうか。Instagramでのリアクションを見ても、そう感じるのだ。
21冊目(!)の写真集である『Brand new me』は、大半の写真が水着であることにも驚かされる。ボディメイクトレーナーの樫木裕実監修によるトレーニングによって体作りをしたという。よく灼けた肌の光沢にも目を奪われる。ハワイの日差しの中で、シックな色合いの水着や衣服を多用していることも特徴的。終盤は、夕暮れの空が海辺の深田恭子を彩る。