納豆はかき混ぜてから醤油、小籠包は丸ごと舌の上に……『美味しんぼ』が広めた料理の食べ方5選

ラーメンライス

 ラーメンライスが大好きと語る男性は「ラーメンの汁、その後麺の順番ですすり、そのままの状態でさらにご飯を口に入れ、麺と飯を一緒に咀嚼する」のが、最大の醍醐味なのだと豪語する。

 さらに「ラーメンに乗った海苔をすくい取りご飯に巻いて口に入れ同時に麺をすする」「メンマをおかずにご飯を食べ、歯ざわりを楽しんだところで麺をすすり、汁で流し込む
」という食べ方も紹介した。

 この食べ方はラーメンマニアの間で好評価を得たようで、「実際にやってみたけど、美味しい」「理に適った食べ方」などの声がネット上で上がっている。(『美味しんぼ』29巻より)

新そば

 「美食倶楽部」で働く料理人、岡星良三が海原の昼食に、長野から届いた新そばを用意したときのこと。小皿に薬味としてネギとワサビが載せられている様子を見た海原はおもむろに皿を岡星に投げつける。

 訳が分からず呆然とする岡星に「元来、そばを食べるのに薬味など不要。新そばならなおのこと。清新、軽妙にして風雅な味わいがワサビとネギの香りと味で壊されてしまう」「風味もすっかり落ちた古いそばならまだしも、せっかくの新そばにこの薬味をつける愚鈍さは許せぬ」と指摘されてしまった。

 「新そばは薬味をつけずに楽しむ」という食べ方と小皿を人に投げつける行為は賛否両論だが、1つの方法論として、広く認知されている。(『美味しんぼ』32巻より)

日本の食文化への影響

 取り上げてきた食べ方は『美味しんぼ』が紹介し、賛否両論がありながらも受け入れられたものだ。他にも、『美味しんぼ』は数多くの「食の新常識」を提案、今なお日常の食卓でその影響を垣間見ることができる。実際、『美味しんぼ』を読んで料理の食べ方を変えたというファンは多いはずだ。この作品が日本の食文化に与えた影響は決して少なくないだろう。

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