『ハイキュー!!』烏野を支える主将・澤村大地、ひたむきで“地味”な強さ

澤村が「主将」ではなく「選手」として欲を出した瞬間

『ハイキュー!! ショーセツバン!!』2巻(JUMP j BOOKS)

 自分の役割は何なのかを理解し、その役割をこなすのも澤村にとってごく自然なことだった。そんな澤村が迷ったのは、インターハイ敗退直後。インターハイを最後に引退するか、それとも春高まで残るか。

 主将としての判断は、早く1・2年生に部を明け渡し、将来有望なメンツの新体制のチームで早めにスタートを切る、だった。しかし、菅原は「それって本音?」と切り返す。

 主将だからと、チームのことだけを考えて自分を殺す必要はない。最後だからこそ、やりたいようにやる。

 部を引っ張っていく主将。弱音を吐いたりはしない。それでも、同期の仲間たちが澤村の本音を吐き出させてくれる。澤村が主将らしく、いつでも冷静でいられたのは、そんな信頼できる仲間が近くにいたからなのかもしれない。

(文=ふくだりょうこ(@pukuryo))

■書籍情報
『ハイキュー!!』(ジャンプ・コミックス)既刊43巻
著者:古舘春一
出版社:株式会社 集英社
https://www.shonenjump.com/j/rensai/haikyu.html

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