〈ライブは現実逃避の手段なんかじゃありません
現実と闘う……生きる力をもらえる場所なんです〉

　ドイツのメルケル首相は、「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ」と芸術家への大規模支援を打ち出した（参考：https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/03/post-92928.php）。未来のライブが、ライブをする場所がなくなってしまわぬように、そして大切な推したちが不安な夜を過ごさずに済む政策を、この国にも期待している。

　我々観客は待つことしかできないのか。いや、きっと高梨さんはライブに行けないこの期間に、まだ見ぬミュージシャンたちの情報を調査しているだろう。そして、ライブ配信を楽しんでみたり、ライブハウスやクラブのクラウドファウンディングに支援もしているだろう。

　今できることは、できる限り家で音楽を楽しみ、再びミュージシャンたちが舞台に上がれるように自分にできる寄付や意思表明をすることだろう。また、推しに会えるその日を信じて。

■書籍情報
『高梨さんはライブに夢中』（モーニングKC）
著者：榎屋克優
出版社：講談社
価格 : 本体610円＋税
https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000317609
コミックDAYS（4月27日まで全話無料公開）https://comic-days.com/episode/10834108156638363734