綾瀬はるかの“食べる姿”に感じるノスタルジー……最新写真集『ハルカノイセカイ 02』の魅力を紐解く

綾瀬はるか『ハルカノイセカイ 02』評

なぜかノスタルジーを感じてしまう写真

 今回のカメラマンはアンディ・チャオ。広告を始め、ファッション誌やグラビアなど幅広く活躍するカメラマンだ。綾瀬はるかとはフォトブック『HARUKA』(講談社)や写真集『MOMENTO』(集英社)などでもコンビを組んでいる。その経験からか、お互いに信用しあっているのが、写真から分かる。先ほど文中で触れた、あのような表情が出せたのは、その信用無しには無理だったはず。

 そして、この写真集を見ていると、こんなにも笑顔で明るい作品にもかかわらず、ノスタルジーを感じてしまう。まるで自分の思い出かのように。これはアンディ・チャオの作家性からくるものだと思う。彼の写真はいつも生々しさとノスタルジーが混ざり合う。それは彼の作品集『ROOTS』を見れば、強く感じることができる。興味があれば覗いてみてほしい。合わせて鑑賞することで『ハルカノイセカイ 02』で描かれる世界の魅力を、さらに深く堪能できるはずだ。

 巻末にはショップリストもあり、ガイドブックとしても楽しめる一面を持つ。もしハワイに行く機会があれば、本書を参照に(判型も持ち歩きやすい!)、ノスタルジーな気持ちに浸りながら同じものを食べてみてはどうだろう。綾瀬はるかと同じ思い出を共有しているかのような気持ちを味わえるはずだ。

■書籍情報
『ハルカノイセカイ 02』
写真:ND CHOW
価格:1,900円+税
出版社:講談社
公式サイト

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