メトロノーム、メジャーデビュー10周年で回帰した“若さ”と“勢い” 新アルバム『無限×変転=1.44』と来たる結成30周年を語る

メトロノーム、新作で回帰した“若さ”

「1秒でも長くステージに立てるように」――結成30周年に向けて

リウ
リウ

――続いてリウさん。4曲手がけられたなかで、新曲は「PΛRΛDOXIΛ」と「ΣVΣRYTHING=LIFΣ」です。

リウ:候補としてさらに2、3曲は出したんですけど、結果としてこの選ばれた4曲は、すごくバランスがいいなと思いますね。アルバム全体としてすごくバラエティに富んでいるんですけど、そのなかでも自分の作った4曲に関してはすごく幅が見えるというか。そこは自分的に満足しているところです。

――「ΣVΣRYTHING=LIFΣ」は、もうひとつのリード曲になっていますね。メロコア的な雰囲気があって、めちゃくちゃかっこいい曲。

リウ:ありがとうございます。「PΛRΛDOXIΛ」もそうなんですけど、自分はもともと、こういうタイプの曲が好きでバンドを始めたんですよ。今まではあえてそこに触れてこなかったんですけど、今なら上手くできるかなっていう感じで形にしてみました。

――ご自身のルーツをメトロノームにも還元できるようになったのはすごくいいですね。

リウ:そうですね。「PΛRΛDOXIΛ」の方は選ばれないかもしれないなと思いながら書いていたんですけど、収録できることになって嬉しかったです。

フクスケ:どちらの曲も勢いをすごく感じますね。確かに「PΛRΛDOXIΛ」は最初、選ばれなそうな雰囲気だったんですよ。でもアルバムをトータル的に見たときに、この楽曲があった方が絶対バランスがよくなると思ったので俺が救済して(笑)。入れてよかったなって、ライブでやってみてあらためて感じましたね。

シャラク:「ΣVΣRYTHING=LIFΣ」は、活動休止前にリウさんが作ってた曲のイメージがあるんですよね。すごい懐かしさを感じました。お客さんにも伝わりやすい、いい曲だなって思います。

――〈LALALA …〉のパートは、ライブでシンガロングが生まれそうですね。

フクスケ:実際、そういう光景になってますよ。みんな手を挙げて、なんか楽しそうです(笑)。

――「PΛRΛDOXIΛ」には、〈生きることは死ぬことだと知りながらも〉という印象的なフレーズが出てきますよね。ここでもやはり“死”というテーマが見えているように感じます。

リウ:退廃的な曲調でもあるので、そういった部分が入ってきた感じはありますね。あんまり重たくなりすぎないようにと思いつつ、やっぱりそのテーマはもう避けられない感じもあるし。変な言い方ですけど、だいぶ身近になってきましたからね。だから僕は、ミュージシャンとしてはかっこ悪いかもしれないですけど、1秒でも長くステージに立てるように今、すごく頑張ってます(笑)。

リウ

――最後はシャラクさん。3曲担当されたうち、「ててて」「ケノヒビ」の2曲が新曲になりますね。

シャラク:「ケノヒビ」は曲出しのタイミングにはできていなかったんです。そこで、「“ロック”というテーマに沿った曲を作ってみては?」っていう提案をいただいて作ったんですよね。この曲では、さっき話に出たチューニングを下げる試みをしてます。ずっとやってみたかったので(笑)。曲のイメージとしては、何年も前からその境目があいまいになっているDjentとEDMを自分なりにやってみた感じ。もう1曲の「ててて」はイントロが肝で、自分の心のなかではそこがサビみたいな気持ちで作った曲です。内容としては恋愛というよりは、人と人とが仲良くできたらいいなみたいな。そういう感じの愛を書きました。

――あらためて言いますけど、やっぱりシャラクさんの曲は展開がすごくおもしろいなと。

シャラク:そこが聴いてくれる方々の癇に障らないといいなって思いながらやってます(笑)。たとえば「ケノヒビ」のBメロとか、ああいう展開は作ってるなかで自然と出てくるんですよ。でも、そこでふと「こういう展開やアレンジ、若いときに出てきたかな?」と考え、「いや、これは癇に障るかもな」と思って自制することもあるんです(笑)。今だからできることって、必ずしもいいことだけではないかなと思うので。そこが自然と上手くできたらいいなと思ってます。

フクスケ:シャラクの曲には昔からそういう展開のおもしろさがありますよね。そこはほんと自然と出ちゃうんだと思うし、それがシャラクっぽくていいなと思います。細かい部分で、自分からは出ないアレンジが来たときにはハッとさせられることもありますし。今回で言えば「ケノヒビ」の最後、アウトロに入る前に“ダダン ダダン”ってキメが2回入るんですけど、その後ろではもうドラムが走ってるんですよ。「え? キメのとこなのに、なんでもうドラム始まってるの!?」みたいな(笑)。シャラクが間違えたのかなと思ったんだけど、全然普通にそのまま曲が進んでいったんで、「あ、これで間違ってないんだ」みたいな。自分だったら絶対、ドラム止めるのになと思いましたけど、そんなところでもシャラクらしさをあらためて感じて、すごくよかったです(笑)。

シャラク:(笑)。ドラムは打ち込みなんですけど、できるだけ人っぽい感じが出せたらいいなと思って、そういう感じにしたんですよね。同じような理由から、音的にちょっと歪んじゃってるところがあったとしてもあえて直さないとか、そういうことはよくやります。

リウ:僕がシャラクの曲を聴いて思うのは、自分の声の活かし方をちゃんとわかってるなということで。今回もそこはすごく感じましたね。そういう曲の作り方は僕にはできないので、シャラクらしくてすごくいいなと思います。

メトロノーム

――メジャーデビュー10周年という節目を最高のアルバムで彩ったメトロノームですが、気づけば2年後には結成30周年を迎えます。そこに向けた思いを最後に聞かせてください。

フクスケ:いつもそうなんですけど、あんまり何も思い浮かばないんですよね。何か目標とかを立てて、「そこに向けて行くぞ!」みたいな活動を今までしてこなかったので。そのスタイルを今さら崩すと、たぶん失敗しそうだなっていう思いもあるし(笑)。だから普通に活動していたら迎えてしまう30周年を、その場でどう乗り越えていくかが僕たちには合ってるんじゃないかなと思います。

シャラク:確かにそうですね。ただただ健康で、その日を迎えられたらいいなって思います。別に今が不健康というわけではないんですけど、年齢も年齢なので、いろいろ気をつけていけたらいいなって。ライブを観に来てくれる人も、みんな元気でニコニコしてくれたらいいなって思います。

リウ:僕もあまり意識はしてないかな。でもあらためて30周年って考えると、すごいことですよね。せっかくだから今までやってないこと……3人で旅行でも行こうかな。

シャラク・フクスケ:あはは。

リウ:おもしろいかもしれないし、逆にすごい気まずい感じになるかもしれない(笑)。

フクスケ:ただただ仲が悪くなって帰ってきそう(笑)。

――3人だけの旅行、ぜひ実現させてほしいですね(笑)。30周年と言わず、ここから先も末永くメトロノームを続けていってください。

フクスケ:そうですね。せっかく再起動したことですし、変に終わらせるんじゃなく、やれるところまでやれたらいいなと思っています。

■リリース情報
『無限×変転=1.44』
発売中(品番:KICS-4267)
定価:¥3,500(税込)
配信リンク:https://king-records.lnk.to/metronome_mugen_henten

<収録内容>
01. 無限×変転=1.44
02. 上を向いて歩いていこう
03. PΛRΛDOXIΛ
04. すべてがEになる
05. 箱庭空間
06. ΣVΣRYTHING=LIFΣ
07. ジグザグ・パラダイム
08. ててて
09. マイム・マイム
10. ケノヒビ
11. ギャクバリ人間
12. そんじゃ、また。

■公演情報
『誕-フクスケ-』
梅田 BANGBOO
OPEN 16:00 / START 17:00

公式サイト:https://meto21.com/
X:https://x.com/meto21_com
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCy8Ww7iRxFRONInmSEyTdsw

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる