渡辺真知子70歳に 岩崎宏美、松任谷由実、庄野真代、八神純子……半世紀近く歌い続ける女性シンガーたち

 「かもめが翔んだ日」(1978年)などで知られるシンガーソングライター・渡辺真知子が10月23日、70歳の誕生日を迎えた。

渡辺真知子、70歳でも広がる音楽活動

 1977年に『迷い道』でデビューした渡辺は、当時、テレビ出演に消極的なアーティストも少なくなかったニューミュージック界において、積極的にテレビに出演していたことでも知られる。渡辺は「あの頃は、NHK紅白歌合戦などの歌番組を家族で一緒に見ていたんですよね。子どもからおじいちゃんまで、みんなで同じ曲を楽しんでいた時代でした」(※1)と、当時の音楽とテレビの関係を振り返っている。

渡辺真知子 「迷い道」 OFFICIAL Lyric Video

 それから約半世紀が経った現在も、渡辺の楽曲は世代を超えて親しまれ、新たな表現を生み出している。カネボウ化粧品は、1980年にCM楽曲に起用した渡辺の「唇よ、熱く君を語れ」を2020年のブランド刷新以降、再びピックアップし、さまざまなアーティストがカバーする形で展開。2026年7月3日より配信の新CM「唇に輪郭を。世界にドラマを。」では、Superflyが同曲を歌い上げている。また、ダンスパフォーマンスグループのアバンギャルディは、初作品に「かもめが翔んだ日」を楽曲に選び、その時の世界観をもとに制服スタイルでパフォーマンスするようになったと明かしている(※2)。

迷い道/渡辺真知子 【渡辺真知子×アバンギャルディ avantgardey】

 渡辺本人も、もうすぐデビュー50周年を迎える中、精力的に活動を続けている。今年4月には、ニューヨークで制作されたアルバム『Amor Jazz 4 ~coqui~』を発表。さらに『渡辺真知子コンサート2026~唇よ、熱く君を語れ~Vol.3』を各地で開催するなど、多数のライブにも出演している。

 そんな渡辺のように1970年代にデビューし、半世紀近いキャリアを重ねながら、今なお音楽活動を更新し続けている女性シンガーは少なくない。

岩崎宏美、松任谷由実が刻む50年のその先

 1975年に『二重唱(デュエット)』でデビューした岩崎宏美は、「センチメンタル」(1975年)、「聖母たちのララバイ」(1982年)がそれぞれ『選抜高等学校野球大会』入場行進曲に選ばれるなど、当時の若者の青春の記憶を呼び起こす存在と言えるだろう。

 岩崎は2025年にデビュー50周年を迎え、現在も全国各地でコンサートを開催している。同年の『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)には37年ぶりの出場を果たし、話題を集めた。2026年10月からは全国4会場で『岩崎宏美 コンサート 2026-2027』を開催。また、妹の岩崎良美をはじめ、数々のミュージシャンを迎えたコンサートも行い、今なおステージで歌声を響かせている。

【紅白の向こう】岩崎宏美が語る「第76回NHK紅白歌合戦」から「今夜も生でさだまさし」へ

 1972年に『返事はいらない』で歌手デビューした松任谷由実(デビュー時は荒井由実名義)は、渡辺とは対照的に、テレビ出演を控えながら、楽曲制作やコンサートを中心に独自の活動スタイルを築いてきた。そうした姿勢が、松任谷ならではのアーティスト像を形作ってきたとも言えるだろう。

 松任谷の創作意欲は衰え知らず。中でも2025年11月発表の40枚目のオリジナルアルバム『Wormhole / Yumi AraI』では、音声合成ソフト「Synthesizer V」を活用。荒井由実時代から現在までの数百に及ぶボーカルトラックをAIに学習させ、それらをもとに新たな歌声を生成するという試みに挑んだ。そこには、AIを目的ではなく、人間の創造性を広げるための手段として捉え、両者の共生を模索する姿勢が窺える。

松任谷由実 - DARK MOON (MUSIC VIDEO Full)

 さらに、同アルバムと連動した全72公演のホールツアー『FORUM8 presents 松任谷由実 THE WORMHOLE TOUR 2025-26』を2025年11月から2026年12月まで開催中。そのほか2026年には、作詞作曲を手がけた「舟いっぱいの幸を」をMISIAに提供している。

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