go!go!vanillasが『東京リベンジャーズ』ED曲「トリックスター」に注いだ“熱さ” 今の時代に刺すロックスピリッツの真価

バニラズ『東リベ』EDに注いだ“熱さ”

『東京リベンジャーズ』武道の意地に宿る“熱さ”を込めた「トリックスター」

――そして「トリックスター」について伺いたいのですが、アニメ『東京リベンジャーズ』のエンディング主題歌のお話がきた時、どんな感触がありましたか?

牧:もう(セイヤの)髪型が物語ってる。

一同:(笑)。

セイヤ:『東京リベンジャーズ』って俺、昔から家にあったんですけど読んでなかったんですよ。なんならうちの母ちゃんの方が好きみたいな感じで。でも読んだらどハマりしちゃって、すぐアニメから入って、三天戦争編まで全部読みまして......、最高です(笑)! 不良の文化って昔からありますけど、この令和で不良を描くって結構難しいと思うんですよ。いろんな社会の問題とか。でもタイムリープして仲間を作ってっていうちょっとベタなところもありつつ......、でも実はちょっとイライラするところもあるんですよね。「タケミッチ(主人公 花垣武道)、なよなよすんなよ!」みたいな。

柳沢:ハハハ!

セイヤ:でもブン殴られても立ち上がる姿に感動します。あと、仲間の個性にはちょっと昭和を感じるし、HONDAのバイクとかも出てきて、昭和と令和の融合みたいなところもあって。作品としてワクワクする伏線もあるし、もうかなりハマっちゃいましたね。

go!go!vanillas ジェットセイヤ(Dr)(撮影=武石早代)
ジェットセイヤ(Dr)

プリティ:(主題歌の話がきたとき)僕はもう「マジか!?」でしたね。僕も読んでて好きな作品だったし、カッコいいし面白いなと思ってたので。キャラのいろんな思惑があって、「え? こいつもタイムリープしてんじゃないか」みたいな想像とか、「こいつ、こういうふうに思って行動してるんじゃないか?」って展開が二転三転する中で、でも最終的には“人を好き”っていう、ピュアな原動力で動いてたんだっていうのを感じて、すごくいいなと思いましたね。実際に曲を作るときも“人間”っていうものを描こうと思いました。

――SF的な面もありながら、結局は人の話だなという。柳沢さんはいかがでした?

柳沢:めちゃくちゃ嬉しかったです。お話をいただいた時、僕は1、2巻しか読んだことないぐらいの感じだったので、その後全部読んで。バンドと重なる部分が結構あるというか、個性が爆発するメンバーがいっぱいいて。かつ、自分の“好き”や“自由”に対して頑張って向かっていくキャラクターの集まりだし、それを描いてる群像劇だと思ったので、個性に対しての向き合い方をすごく学べる漫画だな思いました。

――牧さんはどう感じましたか?

牧:僕は漫画も試写も見て......、タイムリープとヤンキーっていうかけ離れたものなんだけど、それって物語を成立させるきっかけを持つための作者の知恵なんだなって思いました。さっきプリティが言ってたように、実はSFをメタってる感じがする作品というか。あと、令和にフィットさせてますよね。だって東卍(『東京卍リベンジャーズ』に登場する暴走族チーム「東京卍會」)みたいなヤンキーがいたらめっちゃ平和じゃないですか(笑)? ヤンキーって喧嘩して仲良くなるみたいなところがあるし、それを一個のテーマにしているというか。武道とマイキーがお互い持ってない魅力や惹かれてる部分を無理して気を遣ったがゆえに崩れていくみたいなことや、恐怖に対峙するところもすんなり見れて、とてもバランスがいい作品だなと思いました。SF的な設定が入りすぎるとキャラクターに感情移入しずらくなりそうですが、そこのバランスもうまいなと思います。

go!go!vanillas(撮影=武石早代)

――バニラズがエンディング主題歌を担当する「三天戦争」は物語の佳境ですね。

牧:また新たにキャラクターが出てくるじゃないですか。『ドラゴンボール』とかもそうですけど、新キャラで魅力を出して次に繋げるって相当難しいと思うんです。僕らが新曲を出すみたいな感じだと思うんで。それを昔からいた仲間のように感じさせるのはさすがとしか言いようがないです。そんな素晴らしい漫画家の作品に曲を書くことになったんで、絶対に上っ面の言葉じゃなく、しっかりと僕なりに作品の「こういうところが好きです!」という部分を込めて書く。それは書き下ろしをするときに毎回思っていることというか。なので、『東京リベンジャーズ』のことを歌ってますけど、ちゃんと自分たちの現代社会に照らしながら、作品の補助というか、また違った見方を表現するような形で、今回は書けたかなと思っています。

――作品の軸には武道の12年間の後悔、できてなかったことが発端にありながら、ストーリーが転がっていくと登場人物も増えて関係性もややこしくなっていきますが、「三天戦争」というシリーズ自体も意識にありましたか?

牧:いや、作品の大きいところを見てって感じですかね。発端は日向を助けるためだったけど、それもどんどん変わってくるわけじゃないですか、人間関係とか。そしたらやっぱ全部救いたいってなって、この無理難題をどうしてもやりたいっていうのが武道の軸だと思うんです。そこには最初はハッタリだったことが本当の強さになったみたいなところもあるし。フィジカルは全然ないやつだけど(笑)、彼の覚悟みたいなものにみんな負けていくわけじゃないですか。そこのハッタリ感、ブラフ感みたいなもの。でもそれが嘘じゃなくて守るための意地っ張りだったっていう熱さを書けたらなあって。

――一人称じゃなくてストーリーを語りながら自分の気持ちも入ってる歌だと思うんですけど、そのあたりは牧さんとしてはどういう距離感や視線で書きましたか?

牧:そうですね。『東京リベンジャーズ』って熱い漫画じゃないですか。だから、熱い思いとか、エネルギーが強いものってなんだろう? と考えた時に、『東京リベンジャーズ』でも描かれているように“怒り”や“復讐”、“嫉妬”っていう負の感情と、愛や絆っていう正の感情のひしめき合いが強いエネルギーになっていると思ったんですよね。自分がそう感じたことも含めてちゃんと入れたいなと思いました。イメージ的にはアニメと実写が交差してるような感じで書いてましたね。僕の中でのそういう“怒り”や、『東京リベンジャーズ』の中で描かれている何とも言えない虚しさとか絶望感、光みたいなものが自分の生きてる世界でもあって。それを解決するために自分がどうあるべきなのかをこの作品から教えてもらえる。そういう部分をサビのバコーン! といくところで書いてるというか。自分と照らし合わせながら、アニメも並行して映像が流れているようなイメージで書いた感じがします。

「自分が考え得る人の心を掴むノウハウを、もう全部詰め込んでやろう」

――アレンジの展開の中で、いろいろな日本のロックの要素が感じられましたが、そこはどういう着想から生まれたのでしょうか?

牧:さっき話したように例えばフェスもそうですし、世の中の音楽を見渡してもロックバンドってなかなか少なくなっている、昔みたいな状態じゃなくなってる。でもロックっていうのは基本的にカウンターカルチャーなんで、今は表現のしようによっては個性にもなるチャンスじゃないかなと思っています。今、壮大でいろんなギミックがあってジャンルレスなものが多い中で、どこかにロックスピリッツを持ちながら今の時代に刺さるような何かを、っていう形で作り出したので、イントロを最初に作り上げて、そこから割と順序的に生まれてきた気がします。あとはヤンキー漫画っていうところから、人の怒号というか大勢で「ワー!」って言ってる感じを出したかったので、あえてそのフレーズをギターで弾くのではなく声にするとか、リフレインにしてアンセム的なものを作ったりとか。自分が考え得る人の心を掴むノウハウを、もう全部詰め込んでやろうという気持ちで作ったかもしれないです。

go!go!vanillas(撮影=武石早代)

――アレンジのポイントも教えてください。

柳沢:僕が一番テンション上がるのはやっぱり最後の、〈未熟だった今までは〉でドラムのパターンが変わるところですね。ここまで何回もギア上がってきたのに、ここでもう1回上がれるんだ? みたいな(笑)、その喜びがあって。いわゆる昨今言われてるようなドパガキミュージックってカッコいいけど、展開しまくってるだけに聴こえなくもない、みたいなところもあると思うんですけど、ちゃんとストーリー性のある流れの中で展開してるこの気持ちよさは魅力なんじゃないかなと思いますね。

――今回アレンジでTaka Perryさんと初タッグですよね。どういうところが彼の魅力でしたか?

牧:まず出会いとして、僕の友達でイギリスのhard lifeというバンドのマレーっていうボーカルと仲がいいんですけど、マレーがTaka Perryとアルバムを作ったりしてて、「彼は天才だ」って言ってて。で、Taka Perryのスタジオに遊びに行ってみたら、音のセンスも含めて、トレンドの捉え方というか、ドラムのビートやローに対しての向き合い方が日本のエンジニアさんと全然違って。今回のミックス自体は小森(雅昭)さんっていうエンジニアさんに最終的にやってもらったんですけど、その前にTaka Perryが「こういう感じにしたい」って投げてきたのが、ドラムがでかすぎて。

一同:(笑)。

牧:HIPHOPとかの文化なので、基本ビートがないとそもそも音楽が成立しないっていう考え方だから、「これくらい出した方がおもしろいっしょ、ロックバンドなら」って感じでやってて。俺も最初は「めっちゃおもしろい。ノれるな」と思ってたけど、音が全部セパレートされるんですよ。バンドって意外とそこが難しくて。アディショナルの鍵盤の惇志にも一回聴かせたんですけど、「いいけど、こんなにクラブモードじゃなくていいんじゃない? この曲は」って言われて、「そうだよね、やっぱりね」ってなって(笑)。そこの調整はしつつ、でも彼の、ノれるところまでに至るミックスなのか? っていう感覚や音楽の聴き方はこの曲にとって良かったですね。

柳沢:それで言うとTakaくんが入ったことで、いい意味でのドーパミンは出てるなって思います。音使いというか、耳を引くサウンドだなと。

トリックスター

――カップリングについて伺うと、ツアーの手応えが「宝石」に結構出てるという話でしたね。

柳沢:僕的にはMyBloodyValentineの『Loveless』っていうアルバムから最終的に着想を得て。最後、バーっと厚みが出てディストーションギターで壁を作る感じになってるんですけど、そのニュアンスはスタジオで作曲に煮詰まったときに、みんなでスタジオに入ったらアレンジが変わったところから生まれました。バンドで入って作ったからこそ、その場で鳴ってるサウンドからの着想を得られたのと、さっき話してたアディショナルのサウンドを聴いた時に「ここら辺にいた方がいいな」というライブでの経験もあって。「この楽曲そっち方向行ってもいいかも」と思えたというか。

――歌詞的には「宝石」と「ICK」は真逆ぐらいの内容ですね。

牧:確かに(笑)。そうですね。柳沢:自分がペットを飼っているので、そのペットに対して書いてはいたんですけど、個人的にはいろんな思いがあって。というのも、プリさんの飼い猫ちゃんが亡くなってしまって、そこに対しての思いもあって書きました。

――「ICK」の歌詞はこのスラング通りという感じですね。

柳沢:“萎え”(笑)。牧:意味はマレーに聞きました。「恋愛とかで“萎える”っていう感覚ってなんて言うの?」って聞いたら「それはもうICK(イック)だ」って。「トリックスター」が密度の高い曲なので、肩の力を抜いてる感じと実験的な部分もやれるのがカップリングかなと思って、意外とやってなかった、ほぼストロークス、みたいなことしたいなあと思って作った曲です。言葉遊びから生まれてるので、全然歌詞に意味はないです(笑)。

――10月からツアーもスタートします。ファンの人たちがSNSで「僕らのタイマン上等ツアー」ってツアータイトルは『東リベ』繋がりだったに違いない」と。

牧:あります(笑)。それでしかなかったです。

――(笑)。対バンとワンマンを交互にやっていくスタイルですね。

牧:久々にワンマンでライブハウスをまわれるのもいいし、対バンもだいぶやってなかったので、自分たちで責任持ってやるっていうのがとてもいいですね。すごいいいバンドばっかりで、いいライブしてくると思うので、ちゃんとそこで締まるように俺らがシメたろかなっていう、ダブルミーニングでしめたろうかな、と。やっぱりそこは喧嘩して、“雨降って地固まる”じゃないですけど、音楽は真面目に思いっきりぶつかり合いますけど、その先でお客さんがいい思いになったらOK!って感じの、ほんと『東リベ』みたいな喧嘩をしたいですね。

■リリース情報
go!go!vanillas「トリックスター」
2026年9月30日(水)リリース
CD Only / PCCA-06554 / 1,650円(税込)
CD+DVD / PCCA-06555 / 4,950円(税込)
CD+Blu-ray / PCCA-06556 / 4,950円(税込)
購入はこちらから:https://lnk.to/ggv_TRICKSTAR_CD
配信はこちら:https://lnk.to/ggv_TRICKSTAR

<収録内容>
[CD収録曲]
01. トリックスター (TV アニメ『東京リベンジャーズ』三天戦争編エンディング主題歌)
02. 宝石
03. ICK

[Blu-ray/DVD収録内容]
『LIVE FILM -SCARY MONSTERS TOUR 2025-2026 at TOYOTA ARENA TOKYO-』
01. 鏡
02. 生きもの
03. おはようカルチャー
04. 来来来
05. クロスロオオオード
06. Penetration
07. SHAKE
08. HIGHER
09. ヒトカゲ
10. 正体
11. ダンデライオン
12. Persona
13. 平安
14. お子さまプレート
15. マジック
16. 青いの。
17. アメイジングレース
18. エマ
19. SCARY MONSTER
EN1. パラノーマルワンダーワールド
EN2. LIFE IS BEAUTIFUL
EN3. ギフト

go!go!vanillas「トリックスター」特設サイト
https://ggv-trickstar.ponycanyon.co.jp

■ライブ情報
『go!go!vanillas presents「ぼくらのタイマン上等ツアー」』

<2026年>
10月1日(木)【福岡】Zepp Fukuoka ※SOLD OUT
10月2日(金)【福岡】Zepp Fukuoka w/Saucy Dog ※SOLD OUT
10月15日(木)【北海道】Zepp Sapporo
10月16日(金)【北海道】Zepp Sapporo w/PEOPLE 1
10月21日(水)【神奈川】KT Zepp Yokohama ※SOLD OUT
10月22日(木)【神奈川】KT Zepp Yokohama w/MONO NO AWARE ※SOLD OUT
10月31日(土)【宮城】仙台GIGS ※SOLD OUT
11月1日(日)【宮城】仙台GIGS w/クリープハイプ ※SOLD OUT
11月12日(木)【新潟】新潟LOTS w/Galileo Galilei ※SOLD OUT
11月13日(金)【新潟】新潟LOTS ※SOLD OUT
11月21日(土)【香川】高松festhalle ※SOLD OUT
11月22日(日)【香川】高松festhalle w/OKAMOTO’S ※SOLD OUT
11月28日(土)【広島】BLUE LIVE 広島 ※SOLD OUT
11月29日(日)【広島】BLUE LIVE 広島 w/04 Limited Sazabys ※SOLD OUT

<2027年>
1月8日(金)【名古屋】Zepp Nagoya ※SOLD OUT
1月9日(土)【名古屋】Zepp Nagoya w/ハルカミライ ※SOLD OUT
1月15日(金)【大阪】Zepp Osaka Bayside ※SOLD OUT
1月16日(土)【大阪】Zepp Osaka Bayside w/[Alexandros] ※SOLD OUT
1月29日(金)【東京】Zepp Haneda ※SOLD OUT
1月30日(土)【東京】Zepp Haneda w/Hump Back ※SOLD OUT

<チケット情報>
6,900円(税込)※ドリンク代別

<先着販売のお申し込みはこちら>
go!go!vanillas presents「ぼくらのタイマン上等ツアー」特設サイト
https://ggv-livehousetour2627.jp

■関連リンク
HP:https://gogovanillas.com/
YouTube:https://www.youtube.com/@gogovanillas_official1
X:https://twitter.com/go_go_vanillas
Instagram:https://www.instagram.com/go_go_vanillas_official/
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