Number_i、神宮寺勇太プロデュース楽曲の真髄とは? インパクト抜群、一度聴いたら抜け出せない“中毒性”の沼
7月13日に配信リリースされたNumber_iの「BUGS LIFE」が、各種チャートで存在感を示している。7月22日発表の「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」で1位を獲得したほか(※1/オリコン調べ)、同日公開のBillboard JAPANのダウンロードソングチャート「Download Songs」、急上昇ソングチャート「JAPAN Hot Shot Songs」を制し、総合ソングチャート「JAPAN Hot 100」でも首位に輝いた(※2、3、4)。
「BUGS LIFE」は、神宮寺勇太がプロデュースを手掛けたナンバーだ。SNSやMVのコメント欄に寄せられた楽曲への反応を見ていると、「中毒性が高い」という声も目立つ。
なかでも曲中で印象に残るのが、タイトルにも含まれる“バグ”(Bug)という言葉だろう。フォンクを基調としたサウンドのなかで、〈バグるNumber〉〈バグる脳裏〉〈My Life全てがバグった〉といったように、本曲では〈バグ〉が頻出する。極めつけはプリコーラスの〈BugだBugBugBug/これはBugだろ〉の部分だ。これは楽曲のテーマを象徴するワードだが、リズミカルに何度も繰り返されることで、言葉の意味だけでなくその響きや音そのものを楽しめる要素になっている。
楽曲のコンセプトと結びついた言葉がそのままフックになっていることは、神宮寺がプロデュースを手がけたほかの作品にも通じるものがある。たとえば、2024年リリースの「INZM」も「ズマズマ」という中毒性の高いフレーズが強いインパクトを放ち、楽曲が発表されると瞬く間に話題を集めた。昨年末リリースの『No.Ⅱ (Deluxe)』に新曲として追加された「LAVALAVA」も、軽やかなビートに乗せて反復される〈LAVALAVA〉のフレーズが印象的な一曲だ。
あらためて考えると、神宮寺のプロデュース作品には耳馴染みのよいメロディを持つ楽曲が多いのだ。アウフタクトで〈ロミジュリのように〉という言葉からサビが始まる「ロミジュリ」や、〈I Love Youを込めたJellyどんな味する?〉〈ねぇもしかして俺の夏終わってもう腐ってる?〉というほぼ同型のメロディが繰り返される「JELLY」も、言葉が音に自然と乗りながら流れていく気持ちよさがある。ここまでは主にPecori(ODD Foot Works)、SHUN(FIVE NEW OLD)、MONJOE(DATS)とのタッグで制作されたナンバーだが、tofubeatsとの共作である神宮寺のソロ楽曲「LOOP」も、〈日々に酔っていくモード/ダメになってる相当/溢れ出してるこの/baby…〉というラインが、言葉のリズムとメロディの心地よい連なりによって自然と耳に残る。
神宮寺のプロデュース曲には、キャッチーな入口から、何度も聴きたくなる音楽へと自然に引き込んでいく魅力がある。作品を象徴する言葉を耳に残るフレーズに落とし込み、リスナーの興味を引く。その先には、意外な展開だったり、歌詞の工夫だったり、3人の洗練されたパフォーマンスだったり、深掘りしたくなるようなNumber_iの作品の面白さが広がっている。だからこそ、一度聴いたときのインパクトだけで終わらず、繰り返し聴くうちにさらに惹き込まれていくのだ。
「BUGS LIFE」は、9月23日発売の4thシングル『REBON / BUGS LIFE / DIGITAL GIRL』にも収録される。そして、シングルには神宮寺プロデュースの「DEJA VU CLUB」、平野紫耀プロデュースの「NUMBERS PT.2」、岸優太プロデュースの「PATRASCHE」と、これまでのシングルやアルバム同様に各メンバーのプロデュース曲が収録されることも明らかになった。本稿では「BUGS LIFE」を起点に神宮寺のプロデュース曲を中心に見てきたが、平野と岸のプロデュース曲にも毎回それぞれの感性が反映されているように思う。メンバーがプロデュースを手掛けるからこそ広がっていくNumber_iの多彩な音楽に、今後も注目したい。
※1:https://www.oricon.co.jp/news/2469263/full/
※2:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/163754/2
※3:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/163753/2
※4:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/163749/2