新着MVランキング:HALCALI「おつかれSUMMER」首位 令和に響く平成の名曲、14年ぶりの再結集
MV Chart Forcus
毎週更新される「YouTube Music Charts」ウィークリー ミュージック ビデオ ランキングより、MVをはじめとした音楽関連の新着動画から上位10作品/楽曲を取り上げ、ランキング化&レビューしていく連載「MV Chart Focus」。5月22日〜5月28日のウィークリー新着のTOP10は以下の通り(※1)。
1位:HALCALI「おつかれSUMMER」THE FIRST TAKE
2位:B&ZAI「衝動Never end」from『B&ZAI LIVE TOUR 2026 -ROCK'N'DOL- in 日本武道館』
3位:LE SSERAFIM「BOOMPALA」MV
4位:BE:FIRST「Rondo」from『CDTVライブ!ライブ!』
5位:iLiFE!「きゃわぽっぴんどぅー」MV
6位:STARGLOW「Good Boys Anthem」MV
7位:大森元貴「催し」from『CDTVライブ!ライブ!』
8位:LE SSERAFIM「BOOMPALA」PERFORMANCE FILM
9位:ジョー・力一「OBF」MV
10位:SEKAI NO OWARI「炎と森のカーニバル」from『SEKAI NO OWARI DOME STADIUM TOUR 2017 「Tarkus」』
今回取り上げるのは、さまざまなアーティストが一発撮りのパフォーマンスを繰り広げる「THE FIRST TAKE」の第670回目。2003年にデビューした2人組ガールズヒップホップユニット・HALCALIが登場し、現在TikTok総再生回数70億回を突破するなどリバイバルヒット中の「おつかれSUMMER」を披露した。2012年に所属事務所やレコード会社との契約が終了して以来、2人揃っての音楽活動がほぼなかったHALCAとYUCALI。今回14年ぶりの再結集となったが、空白期間をものともしない息のあった掛け合いで視聴者を沸かせた。
冒頭、カメラ前に置かれた2本のマイクの前に立ち、笑顔を見せる2人。一呼吸置いて、「やりますか」と互いに発した言葉がすでにハモっているあたりに、長年の友人同士というのも納得の仲の良さが見える。南国のリゾートを思わせるリズムトラックに体を揺らしながら、パフォーマンスがスタート。リリース当時とまったく変わらない歌声ながら、どこかしっとりとした大人の落ち着きを感じられるのは、年月が経った証拠か。ラップパートになるとそれがより顕著になり、スマートで洗練された雰囲気が加わったHALCAと、キュートさを残しながら柔らかな包容力を感じさせるYUCALI、それぞれの変化も新鮮に映る。派手なダンスこそないものの、歌詞に合わせて挟まれる仕草や手振りが見られるのは映像ならでは。ゆるさや脱力感を持ち味のひとつとしていた2人らしく、久しぶりの歌唱でも気負ったところのない自然体の姿に、かつてのファンの感慨もひとしおだったことだろう。
注目は2コーラス目に登場する〈かまって かまって 私にかまって〉のパンチライン。始まる寸前のHALCAの目配せ、そして歌いながら思わず笑顔になるYUCALI。ノリノリのダンスに、この日のステージを心から楽しんでいる様子が伝わってくる。
後半はトロピカルなサウンドにラテン音楽の風味も加わり、掛け合いで聴かせるフロウも変化。〈あいつ〉に心惹かれながら、敏感に危うさをキャッチする心情とリンクするように緊張感を高めていく。しかし、そんなモヤモヤした気持ちは〈さ・よ・う・な・ら!〉とすっぱり断ち切り、大サビへ。ラストは自分の決断を肯定する〈私〉を鼓舞するべく、勢いよく腕を振ったり、〈大丈V〉とVサインを作っておどけてみたり。より楽曲に寄り添った動きが意識されていたようだ。曲が終わると、しばしのフリーズの後、ほっとした表情を見せる2人。「ありがとうございました」と口々につぶやく姿に、思わずこちらも「おつかれさま」と声をかけたくなるパフォーマンスだった。
これまでにもORANGE RANGEやSEAMOらをフィーチャーし、そのたびに話題を振りまいてきた「THE FIRST TAKE」の平成楽曲パフォーマンス。今回のHALCALIも、昨年夏に再注目されて以降、新作MVの公開、『KOYABU SONIC 2025』へのサプライズ出演と、じわじわと露出を増やしてきたタイミングで満を持しての登場となり、世間に大きなインパクトを与えることに成功した。公開に合わせ、「HALCALIを知らずにこの曲と出会った方たちにも、HALCALIが歌っている「おつかれSUMMER」を届けることが『THE FIRST TAKE』のおかげで叶いました」とコメントを発表した彼女たち(※2)。これを皮切りに、今年は『SUMMER SONIC 2026』への出演も決定し、勢いに乗る。果たして本格的な活動再開への布石となるのか。彼女たちの今後の動きにも注目だ。
※1:https://charts.youtube.com/charts/TopVideos/jp/weekly
※2:https://www.thefirsttimes.jp/news/0000815181/