TENSONGは何のために歌うのか 逆境の中で見出した不屈の精神と音楽を届ける意味「2人でも売れてやる」

“TENSONG”というユニット名に繋がる楽曲のメッセージ

ーー「恋季」が始めて作った曲だという話がありましたが、TENSONGは基本的にたか坊さんの実体験をもとに楽曲を作られているんですよね。TENSONGとして歌いたいことや、「こういう音楽を届けていこう」というものが決まったのはいつなのでしょうか?

たか坊:そもそも「TENSONG」という名前には、十人十色というコンセプトがあって。人それぞれの考え方で曲を捉えてほしいと思っているんです。普通に「10曲」という意味だったら「TENSONGS」って複数形にするじゃないですか。だけど、そうじゃなくて、1つの曲に対して、10個以上、それぞれの聞き方をしてほしい。僕たちは僕たちの経験を曲に落とし込むから、あなたは自分に照らし合わせて聞いてねというスタンスで、曲を作っています。

拓まん:「どうせ音楽をやるんだったら唯一無二でいたいよね」というところから、このユニット名をつけて。

たか坊:みんな違ってみんないいんだから、自分たちも自分たちのやりたいことをやろうっていうスタンスです。

ーーでは、楽曲がリスナーやファンに届いているなという実感はいつ頃から感じ始めましたか?

たか坊:一番最初にオリジナル楽曲で再生回数が多かったのは「存在」という曲で。やはりそのときはたくさんの人に聞かれたなという実感も湧いたし、そのあと「纏」という失恋曲を出したら、さらに多くの方に届き。そのあたりから、実感し始めました。

拓まん:当時はYouTubeで100万回再生行くとすごいという時代だったので、単純に「すごい!」って思いました。

ーー「うれしい」よりも「すごい」が先に来たんですね。

たか坊:でもコメント欄で考察してくれている人がいるとうれしいなと思いますね。「頭いいな」とも思うけど(笑)。「纏」は洋服と自分の気持ちを掛けた歌詞を書いているんですが、それに気づいてくれている人とかを見つけると「自分が考えていることに気づいてる!」と思ってうれしいです。ときどき僕の考えとは違う考察の人もいますけど、それも含めて捉え方は十人十色ですから。

拓まん:考察がうれしいんや!? 僕は「この曲で救われました」とかそういう言葉がやっぱりうれしいです。「音楽やっててよかったな」って思う瞬間です。

たか坊:もちろんそれもうれしいけど、僕は、誰かを救うために曲を作っているわけじゃないから。もちろん届いてほしいけど、それよりも、自分の心の浄化のため、理想の自分になるために作っているところが大きくて。それをリリースしたら、「共感しました」とか「救われました」と言ってくれる人がいる、というのが今の状態。自分では「僕が勝手に歌っているだけ」という感覚なんです。だから僕は、同じことを思ってくれている人がいることがうれしいんですよね。

ーーなるほど。たか坊さんにとっては、曲を作ること、それをリリースしたり、ライブで歌ったりすることがある種のゴールというか。

たか坊:そうかもしれない。人に寄り添いたいとか、背中を押したいとは思うけど、まずは自分が自分に寄り添いたい。そうじゃないと、人に寄り添えないと思うから。自分がポジティブじゃないと、人に「大丈夫だよ」って言えないし。ステージに立っているときもそうです。ステージの自分は、普段よりもハイテンションかもしれない。理想の自分でステージに立っているので。だからこそ、ステージに立っているときはみんなにいろんな声をかけられるんだと思います。拓まんが横でギターを弾いてくれていることも、理想の自分でいられる一つの要因だと思いますし。

ーー素敵な関係性ですね。たか坊さんにとって理想の自分でいられるのがTENSONGであるのなら、拓まんさんにとっては、TENSONGとはどういう場所、どういう存在ですか?

拓まん:それこそたか坊の横で弾き続けられる場所ですかね。

ーーそこは本当に結成時からブレていないんですね。たか坊さんは、音楽や歌を嫌いになったことはありますか?

たか坊:全然ありますよ。「何のために歌っているんだろう?」って思うことは、年に一回くらいあります。だけど、そのたびに拓まんが「お前が俺のこと誘ってきたんやから、そんなこと言うなよ」「お前がやりたいことやり」って言ってくれて、「そうだった」って思い出すみたいな。本当に助かっています。去年の秋もそうでしたね。

ーー「何のために歌っているんだろう?」と悩んだということですが、去年の秋に、その悩みにぶつかったときに出た答えはありますか?

たか坊:そのときに作ったのが「これからの話をしよう」(2026年2月リリース)なんです。僕にとっては、これからの話をするというのがすごく重要なことで。拓まんと社長と「こうしたらいいんじゃないか」「あんなことしてみたい」って話すことがすごく楽しいんですよ。2人になって新たに進み始める決意も込めて、今年の始めにこのシングルを出して。ツアーもこのタイトルをつけているんですが、ツアーでも、自分たちのこれまでとこれからを赤裸々に届けられたらと思うし、来てくれた人たちも、そんな僕たちを見て「頑張ろう」って思ってくれたらうれしいなと思っています。

ーー楽曲においてもライブにおいても、TENSONGは「僕は僕のことを歌うから、君は君で自分のことを考えて」というスタンスなんですね。

たか坊:そうです! それがTENSONGです。「あなたに寄り添います」と言っていますけど、あなたに寄り添う=「あなたはそのままでいてください」と言いたいのかもしれない。

ーーそして新曲「今年最高の日を」が5月13日にリリースされました。この曲はどのような思いからできたものなのでしょうか?

たか坊:誰もが経験するであろう青春の1ページを、僕たちなりにぎゅっと込めた楽曲になっています。青春って、人生の分岐点だったり、人とのつながりだったり、そういうものだと思うんですけど、そう考えると、人生が終わるまで青春だと思うんです。だから「最高の日を」ではなくて「今年最高の日を」にしたんです。

ーー“最高な日”を常に更新していくのが青春であり、人生であると。

たか坊:はい。「最高の日」が今日でもいいし、明日でもいい。「今日を最高の日にする」という気持ちを常に持っておけば、青春はずっと続くと思うので。

ーー楽曲制作はどのような流れで?

たか坊:この曲は僕がベーシックを全部作って、拓まんに聞かせました。いつもだったら、そこで拓まんから「ここはこうしたほうがいい」というものが絶対にあって、そこから2人で詰めていくんですが、この曲は「もうこれでいくぞ!」って。

拓まん:「めっちゃいい!」って言いました。

たか坊:今まで僕は、人とかぶりたくないと思って歌詞では言葉を複雑に考えていたんです。だけど、この曲は青春をテーマにしているし、わかりやすいものにしたんです。そしたら「これでいこう」「これこそ青春やな」って。

ーー普段は意図的に複雑にしている歌詞を、あえて平らな言葉にするのって、なかなか勇気要りますよね。

たか坊:勇気いりましたね。「これでいいのかな」と不安に思ったんですけど、拓まんが「こういう曲なんだからいいんだよ」って言ってくれて。

拓まん:僕、「勇気100%」が好きなんですよ。歳を重ねてからから改めて聴くと、めっちゃ深くて。「今年最高の日を」を聴いたときに、この曲はそういう曲になれると感じました。サビに〈大丈夫 そのままでいいのさ〉という歌詞がありますが、もともとは違う言葉が入っていたんです。だけどここだけは「人が言われて一番うれしい言葉にしよう」って言って変えてもらいました。「『勇気100%』を思い出せ!」って。「もう頑張るしかない」なんて感情論じゃないですか。だけど、それを言われると人は動くんだからって。

ーー確かにそうですね。大人になっても、歌詞も忘れらないですしね。

拓まん:そうそう。

ーーそんなまっすぐな青春ソングですが、演奏や歌唱する上ではどのようなことを意識しましたか?

拓まん:この曲は登場人物を多くしたかったんです。だから普段だったらレコーディングのときのギターは1本か2本しか使わないんですが、これは5~6本使いました。「ここはストラト」「ここはテレキャスター」「ここはジャズマスター」みたいな感じで。

ーー登場人物を多くしたかったのはどうしてなのでしょうか?

拓まん:とにかくみんなで「生きてて良かった」って言いたいと思ったから。全員でわちゃわちゃして、最後に「生きてて良かった」って、嘘でも言ったらそう思えるから。それがこの曲なので。

たか坊:それで言うと、歌でもそうで。人それぞれ青春があって、最高な日もそれぞれにある。だから「最高!」って叫んだり、「めっちゃ最高だ……」って噛み締めたり、いろんなテンションの最高な気持ちを込めました。同じ音で歌っても、マインドが違うだけで声色がちょっとずつ変わってくるんですよ。そこは意識して歌いました。

ーーやはり今回もいろんな人の思いに寄り添える楽曲になっているんですね。この曲はどんな曲になってほしいと思っていますか?

たか坊:毎年聞けて毎年歌える。聴いたら元気になれる。そんな、永久に歌い継がれる応援歌になってほしいですね。

ーーツアーでもみんなで歌いたいですよね。

拓まん:歌いたいです!

ーーでは最後に、5月16日から始まる全国ツアー『これからの話をしよう』への意気込みを聞かせてください。

拓まん:さっきたか坊が言ったことがすべてではあるんですが……僕たちは喜怒哀楽を表現できるミュージシャンになりたいと思っているのですが、今回のツアーでは本当にすべてが表現できるんじゃないかなと思っています。

たか坊:『これからの話をしよう』というタイトルにちなんで、ライブが“話”になっているんですよ。どういうことかは、来てくれたらわかると思います。TENSONGを知らない人が来ても、受け取ってもらえるものはあると思うので、ぜひたくさんの人に来てもらえたらうれしいです。

■リリース情報

「今年最高の日を」

「今年最高の日を」
配信中
配信:https://linkco.re/sq6Dhn3G
MV:https://youtu.be/WLxhgC-zb7o

■ライブ情報
全国ツアー『これからの話をしよう』
2026年5月16日(土)香川県 DIME
2026年5月17日(日)岡山県 IMAGE
2026年5月23日(土)愛知県 SPADE BOX
2026年5月24日(日)長野県 ALECX
2026年6月13日(土)鹿児島県 SR HALL
2026年6月14日(日)福岡県 BEAT STATION
2026年6月20日(土)愛媛県 松山サロンキティ
2026年6月21日(日)広島県 広島セカンド・クラッチ
2026年6月27日(土)石川県 Kanazawa AZ
2026年6月28日(日)京都府 KYOTO MUSE
2026年7月4日(土)岩手県 Club Change WAVE
2026年7月5日(日)宮城県 仙台MACANA
2026年7月11日(土)静岡県 LIVE ROXY SHIZUOKA
2026年7月19日(日)北海道 cube garden
2026年8月1日(土)沖縄県 桜坂セントラル
2026年8月8日(土)大阪府 GORILLA HALL OSAKA
2026年8月22日(土)東京都 恵比寿ザ・ガーデンホール
詳細: https://tensong.anla.co.jp/tour2026

公式サイト:https://tensong.anla.co.jp/
公式Instagram:https://www.instagram.com/10song_official/
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