≠ME、ツアー『喝采パレード』開幕! 宇宙とともに膨張し続ける存在感、そして伝播した蟹沢萌子の涙の意味

 ≠MEが『≠ME アリーナツアー2026「喝采パレード」』を5月4日に東京ガーデンシアターよりスタートさせた。新曲5曲の初披露に、主演ドラマの発表とサプライズ続きとなった、夜の部をレポートする。

 2月23日にKアリーナ横浜で開催された結成7周年記念コンサート『≠ME 7th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』にてアナウンスされた、グループにとって初となるアリーナツアー。ツアータイトルは伏せられたまま初日を迎え、ライブ開幕とともにそのタイトルが『喝采パレード』であること、そしてツアーのための書き下ろし曲「喝采パレード」が1曲目に初披露されるという驚きの流れとなった。

 ツアーのコンセプトは“宇宙旅行”。開演前の影アナから“ナビゲーター”“搭乗”“宇宙の旅”といった言葉選びまでも徹底されている。開幕を告げる「喝采パレード」はツアーの書き下ろし楽曲ということで、これまでの「天使は何処へ」「P.I.C.」を彷彿とさせるエレクトロニックなダンストラックにスペーシーなサウンドやリリックが乗っている。特徴的なのはサビに登場する〈喝采〉のフレーズの歌い方だ。「かあああさい」と「あ」の母音を「〜」と伸ばすのではなく、浮き沈みするように繰り返すことで強く耳に残るメロディとなっている。それをセンターの冨田菜々風をはじめ、櫻井もも、川中子奈月心といった歌唱力に定評のあるメンバーが歌い継いでいくのだ。

 ライブ中盤には、メンバーが主演を務める連続ドラマ『ヤンキー激戦区の四天王がアイドルグループに転生したら?』(日本テレビ系)で6月10日より放送開始となることが発表され、劇中アイドルグループ3組の楽曲、さらにドラマ主題歌の計4曲が初披露される怒涛の流れがあった。ドラマは4人のヤンキーがアイドルに転生するという物語で、ティザーに映し出された櫻井による気迫たっぷりの怒声に会場には驚きの歓声が湧く。

 冨田、櫻井、鈴木瞳美、蟹沢萌子によるきゅん爆♡FOUR PRINCESS「恋して」に始まり、谷崎早耶、本田珠由記、落合希来里、尾木波菜によるGleam Story「曖昧♡アップデート」、永田詩央里、河口夏音、川中子のCry×Pan「D-O-A(Dead or Alive)」といったユニット曲が次々と披露されていく。冨田が青、櫻井が白、鈴木が赤、蟹沢が黒といったメンバーカラーとは異なる色の衣装を象徴に、≠MEでありながら≠MEではないような、まるで別の世界線のアイドルを見ているかのような不思議な感覚に襲われた。

 メンバー全員での主題歌「ここでファーストキッス」は、ドラマが進むにつれて、キャストが集結したオールスターのステージに見えていくのかもしれない。「宇宙規模の出会いは 神が創ったドラマティック」といったツアーのコンセプトにぴったりな歌詞もありながら、「心を揺さぶる メロ、メロい人」「巻き起こせギルティーキッス」「エイムはブレず君だけ」といった指原莉乃による作詞も冴え渡っている。

 ライブでは≠MEを代表する「モブノデレラ」「排他的ファイター」「まほろばアスタリスク」といったキラーチューンのほかに、「夏が来たから」「君はこの夏、恋をする」といった来たる夏に向けてのサマーチューンも多く披露された。特筆すべきは、本編ラストの「自分賛歌」。久々の披露となるこの曲で、メンバーがファンにマイクを預け、会場は合唱に包まれる。〈今日の君だって 頑張っていた/僕はずっと褒めるよ〉――蟹沢が瞳いっぱいに溜めた感動の涙は、次第にファンへと伝播していく。メンバーも思いは一緒だ。「このツアーを通してみなさんと一緒に歌いたいと思います! 私たちとみんなで抱きしめ合いましょう!」と蟹沢が呼びかけた「自分賛歌」は、今ツアーを代表する1曲として7月に控えるファイナルの横浜アリーナまで大きく成長していくだろう。

 ステージセットについても、全長30mの長さの“LEDカーテン”が正面に、左右にはロケットを模した巨大な円筒のスクリーンが立っており、ある楽曲では海洋生物が泳ぐ海中を、ある楽曲では星が瞬く宇宙を、「ここでファーストキッス」では中央にレッドカーペットが敷かれるなど、ライブをダイナミックに演出していた。

 また、「ここでファーストキッス」は6月24日リリースの12th両A面シングルの1曲として収録されるわけだが、もう1曲がまだ“タイトル未定”なのが気になるところだ。“超特急”を超えた“ロケットスタート”で幕を開けた今回のツアー『喝采パレード』。筆者は「喝采パレード」にある「はじめまして brand new era」というリリックが強く印象に残った。今までとは違った自分、≠ME。宇宙は誕生から今も膨張し続けているというが、このツアーを通して≠MEの世界も広がっていくことは明確だ。

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