坂道グループ新世代は今、何を担っているのか? 乃木坂46・櫻坂46・日向坂46――新期生の現在地
乃木坂46 六期生、櫻坂46 四期生、日向坂46 五期生。坂道グループの新世代加入から1年を経て、それぞれがグループの中で少しずつ存在感を強めている。
乃木坂46 六期生の“期”としての存在感
まず、早くもグループの中心に立つ経験を積みながら、期としての色も少しずつ見せ始めている乃木坂46 六期生。40thシングル表題曲「ビリヤニ」では、瀬戸口心月と矢田萌華がWセンターを務めた。加入して間もない六期生が表題曲の中央に立ったことは、乃木坂46における六期生の立ち位置を大きく変える出来事だった。それまで“新しく加わった世代”として見られていた彼女たちが、楽曲の中心に立ち、グループ全体の見え方にも関わっていく。そこには、六期生が早くも乃木坂46の未来を語るうえで欠かせない存在になり始めていることが表れていた。
さらに『乃木坂スター誕生!SIX』(日本テレビ系)では、六期生が歌と向き合う姿も継続的に届けられてきた。さまざまな楽曲に挑む中で、一人ひとりの声や表情、ステージでの立ち居振る舞いが見えてきたことは大きい。東京・有明アリーナで開催された『乃木坂スター誕生!SIX LIVE』(小津玲奈は学業の都合により欠席)で全員がソロ歌唱に挑んだことも、六期生が“期”としてだけでなく、個人として見つかっていく機会にもなっていた。
個人活動という点では、増田三莉音の『Seventeen』(集英社)専属モデル就任も象徴的だ。乃木坂46は、これまでもファッション誌やモデル活動を通して、女性ファンとの接点やグループの入口を広げてきた。増田のモデル就任は、六期生が早くもグループの外側でも存在感を示し始めた出来事と言える。歌で見つかるメンバー、ビジュアルやファッションで注目されるメンバー、番組でキャラクターを見せるメンバー。六期生はまだそれぞれの個性を固めている途上にあるが、その入口はすでに複数開かれ始めている。
櫻坂46 四期生が担う熱量と表現力
櫻坂46 四期生は、乃木坂46 六期生とはまた違う形で存在感を高めている。彼女たちの現在地を語るうえで大きいのが、『新参者 二〇二五 LIVE at THEATER MILANO-Za』(以下、『新参者』)での経験だろう。櫻坂46の楽曲は、ダンスの振りを揃えるだけでなく、表情や視線、立ち姿まで含めて世界観を構築していくものが多い。だからこそ四期生にとって『新参者』は、先輩たちの楽曲に挑みながら、櫻坂46らしい表現を体で覚えていく場でもあった。
実際に『新参者』では、「Nobody's fault」「摩擦係数」「自業自得」「桜月」「UDAGAWA GENERATION」など、櫻坂46の表現の幅を示す楽曲にも挑んだ。どれも、明るさや勢いだけでは押し通せない楽曲である。強さ、迷い、孤独、切なさ……そうした感情をパフォーマンスの中でどう伝えるかが問われる曲が多いからこそ、四期生にとっては大きな経験になったはずだ。もちろん、完成度という点では、まだ先輩メンバーとの差もあるだろう。だが、早い段階でこうした楽曲に向き合ったこと自体に意味がある。櫻坂46のライブで求められるのは、ただ上手く踊ることだけではない。楽曲の中にある感情を受け取り、自分たちなりにどう表現するか。四期生は、真正面からグループの命題に向き合ったのだ。
また、四期生はすでに現在の櫻坂46の楽曲にも加わり始めている。14thシングル表題曲「The growing up train」では、山川宇衣、浅井恋乃未、佐藤愛桜の3人が表題曲メンバーとして参加した。これは彼女たちが“これからの世代”としてではなく、すでにグループの現在の一部を担い始めていることを示している。
櫻坂46は5周年を迎え、東京・MUFGスタジアム(国立競技場)公演という大きな節目を経験した。そして、6月には千葉・LaLa arena TOKYO-BAYで『四期生LIVE』も開催される。グループとしてひとつの到達点に立ったあと、四期生だけのライブが行われることは、櫻坂46のこれからを考えるうえでも重要だ。先輩メンバーが積み上げてきたライブの熱量や表現力を、四期生がどのように受け取り、自分たちのステージとして見せていくのか。『新参者』で櫻坂46の楽曲に向き合った彼女たちにとって、『四期生LIVE』はその経験を自分たちの力で形にする場になる。櫻坂46 四期生は、グループのライブ表現を次へ繋ぐ存在として、少しずつ前に進み始めている。