KEY TO LIT 中村嶺亜「アートがなかったら、ただの中二病妄想男だった」 29歳誕生日、ジュニア初の個展が開幕
KEY TO LITの中村嶺亜が4月2日、渋谷・LAIDOUT SHIBUYAで初の個展『REIA NAKAMURA 1st EXHIBITION ReBELiUM@SHIBUYA』(会期:4月3日~19日)開催前日の記者会見に登壇。29歳の誕生日ということもあり、「率直にめちゃくちゃ嬉しい」と喜びを語った。
本企画は自ら作品をファイルにまとめ、事務所にプレゼンを重ねた結果、実現にこぎつけたという。STARTO ENTERTAINMENTのジュニアによる個展開催は史上初。中村にとって、アイドルとしてのデビューと並ぶ、大きな目標のひとつだったという。
並べられた作品は数年にわたり描き溜めてきたもので、具体的な準備は2025年春頃に始動。「こだわりが強いので全部ちゃんと関わってやりたかった」と振り返る彼は、昨夜まで施工に立ち会い、装飾や作品配置、照明、グッズの裏紙やシール素材に至るまで目を通した。おかげで帰りのタクシードライバーと誕生日を迎えたという。29歳、第一声は「そこ、Uターンで」。
展示は、中村が「想創禁足域」と呼ぶ内的世界への没入体験として構成。舞台は架空の監獄都市、物語は未知の流星物質から生まれた特異合金「Rebelium」の名で呼ばれるようになった、正体不明のストリートアーティストを中心に描かれる。妄想的でサイバーパンクな世界は幼少期から頭の中にあったといい、展示内の膨大なテキストはすべて中村自身が執筆したものだ。
タイトル『ReBELiUM』は「rebel(反逆)」と元素記号の接尾辞「-ium」を組み合わせた造語。さらに自身の名前「嶺亜」の由来である映画『スター・ウォーズ』のレイア姫も重ねている。「平和のために反乱軍を率いているレイア姫という構図のなかで、自分もこの個展で『反逆』というワードを中心におければ素敵だなと思いました。平和を求めた前向きな反逆の意志」と語った。
先輩アーティストからの影響も大きい。Kis-My-Ft2・千賀健永の個展『FiNGAiSM』に触発され、最初のスケートボードアートを描き始めたのが個展構想の起点だった。千賀からは「わかりやすいキャラクターを作った方がいい」とアドバイスを受け、世界観の主役となるキャラクター「リビルくん」を前面に押し出す判断につながったという。timelesz・松島聡の個展『松島聡 コ。展』からは空間演出へのアイデアを得たそうだ。
展示空間にはディストーション(歪み)を加えてディストピア感を演出するサウンドアートも組み込まれている。これについては「歪みを入れることで、飾ってある拡声機から鳴ってる感じも感じていただけたら」と、視覚と聴覚を横断する演出意図を語った。
最後にアートとは何かと問われると、中村は「ただ楽しむ、エゴをつぎ込む表現。見てくれる人にこう思ってほしいから、と自分の考えと違うものを乗せる自己犠牲的なものは絶対アートではない。自分がわがままを乗せたもので楽しんでもらえる可能性を持つ、力のある表現」と鋭いアンサー。「アートがなかったら、ただの中二病妄想男なので(笑)。アウトプットできるものがあってよかった」と笑った。
「29歳は20代で一番華やかな年にしたい」と語る中村の妄想が詰まった、監獄都市の門がいよいよ開かれる。