“大丈夫”と言い聞かせたあの日に──JUJUが『The Water』でそっと寄り添う、あなたの人生への肯定

悲喜こもごもさえも愛する、JUJUのあたたかな優しさ

 15曲目「The Water」のセルフライナーノーツで、JUJUはこう綴った。

詞先だった「The Water」にメロディがついて曲になった瞬間に
「私、今まで生きてて本当に良かった!!」って思えたんです。
今までの人生の悲喜こもごもすべてを肯定することにできた曲なんですよね。
もちろん悲しいことは悲しいまんまだけど、それすらも愛おしいと思えるきっかけになる曲になった。
聴いてくださる方の今までの悲しい思い出や今まで自分が乗り越えてきた山のすべてが、
自分の中でこれで良かったんだって思える曲になるといいんだけど、
それは私が言うことじゃないから。
ただ、私にとっては、今までの私がどんな私だったとしても愛おしいって
思わせてくれた曲になってます。
(JUJUアルバム『The Water』特設サイトより/※1)

 人生は何が起こるかわからない。だからこそ、生きている醍醐味もあるのかもしれない。この曲を聴いて、そう思った。今までの悲喜こもごもさえも、“愛おしい”と思えるなんて素敵なことだ。そんなJUJUのポジティブな気持ちが、アルバム全体を軽やかに染め上げている。

JUJU 「The Water」 Music Video

 筆者は以前『The Water』について、JUJUにインタビューする機会があった。「人が流す悲しい涙や悔しい涙や嬉し涙、汗なども含めて、人生にあふれるいろいろな水がある」と、JUJUは語っていた。そして「水はその時々で姿形を変えていくからこそ、7割は水分でできているという“人”も、水のようにしなやかでいられたら」という希望をタイトルに込めたそうだ。メジャーデビューして20年間走り続けてきた彼女が、これまでに流してきたさまざまな涙や汗という水を、自分自身で抱きしめているのだと感じた。

 恋に揺れた時、仕事に疲れた時、好きな人とうまくいった時、うつむいた時、楽しいと感じる時。『The Water』を聴いていると、どこかしらに自分とフィットする物語があって、JUJUの歌がどんな時もそばにいてくれるような安心感がある。だから、今作を聴いていると、ぽかぽかと心があたたかくなってくるのかもしれない。わたしたちもしなやかな水のように生きていけたら、目の前にあるものを、きっと“幸せ”と呼べる気がするのだ。

※1:https://www.jujunyc.net/TheWater/

JUJU『The Water』

■リリース情報
アルバム『The Water』
2025年3月5日(水)リリース
購入:https://smar.lnk.to/iK4muH

【通常盤(CD)】
AICL-4711/¥3,520(税込)
「The Water」(CD)

【初回生産限定盤(CD+Blu-ray)】
AICL-4709~4710/¥7,920(税込)
「The Water」(CD)
「スナックJUJU 東京ドーム店」(Blu-ray)

<収録曲>
1.The Water - Prelude
2.春の嵐
3.こたえあわせ ―ドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』主題歌―
4.愛の嘘
5.一線 ―ドラマ『グレイトギフト』主題歌―
6.ぐらぐら
7.幻火
8.WATCH WHAT YOU BE
9.Bet On Me ―ドラマ『スタンドUPスタート』主題歌―
10.STAYIN' ALIVE ―ドラマ『トップナイフー天才脳外科医の条件ー』主題歌―
11.ハリシア
12.ミライ ―ドラマ『ハケン占い師アタル』主題歌―
13.花 ―映画『母性』主題歌―
14.こたえ
15.The Water

■関連リンク
JUJU official site:https://www.jujunyc.net/
アルバム『The Water』特設サイト:https://www.jujunyc.net/TheWater/

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