Number_iの音楽に欠かせない大切な要素=“ほろ苦さ” 黄金比的バランスの現実めいた歌詞とサウンド

 こうしてあらためて考えたうえで、冒頭で記した「GOAT」「BON」「INZM」に戻ってみたい。

Number_i - BON (Official Music Video)
Number_i - INZM (Official Music Video)

 これらは“史上最高”を意味する「GOAT」=“Greatest of All Time”という楽曲タイトルや曲中のセルフボースティングで最強感を打ち出す一方で、自身の活動を阻止する存在、そして「GOAT」の〈何回だって立ち上がって〉の歌詞など、目の前に困難が立ちはだかるような描写も含まれる。先日Number_iが出演した『WIRED MUSIC FESTIVAL』ではこれらの楽曲を、MCなしの約20分一本勝負で決めてきたことも話題になっていた。そんなパフォーマンスや楽曲からは、それぞれ泥臭さも垣間見えるのだ。

 人生は甘いだけじゃない。それはきっと誰もが日々感じること。だからこそ、こうしたNumber_iの楽曲に感じるビターな要素に共感するし、惹きこまれる部分があるのだと思う。

※1:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/142467/2

Number_i、結成から“オンリーワン”であり続けた一年を総括 新たなチャレンジに挑んで固く結び続けた絆

平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太が“Number_i”を結成してから、10月15日で一年が経つ。楽曲やアルバムのリリース、TV番組と…

平野紫耀の新たな扉、神宮寺勇太の透明な声、岸優太の本心……Number_i、挑戦のアルバム『No.Ⅰ』全曲解説

Number_iの1stフルアルバム『No.Ⅰ』は、そんな作品だ。  「フルアルバムではないから」と“0”とした前作のミニ…

関連記事