香取慎吾が香取慎吾であるための栄養素 LOUIS VUITTON、CHANEL……草彅剛や祐真朋樹との“服バカ”トークが愛しい

 「あー、楽しいっ!」。そう香取慎吾が声を弾ませる『服バカTV』が、実に愛しい。『服バカTV』とは香取が自身のYouTubeチャンネルにてスタートさせた「服をこよなく愛する香取慎吾が、服が大好きな“服バカ“たちとトークする」コンテンツだ。

 「バカ」がつくほど愛してやまないモノたちを語り尽くす。もしかしたら見ている側としては、マニアックすぎて知識や理解が及ばない部分が出てくるかもしれない。だが、それでもその人にとって生きる原動力になるほど愛を注ぐ姿そのものが微笑ましく、いつの間にかこちらまで笑顔になってしまうから不思議だ。

 満を持して始まった『服バカTV』の記念すべき第1弾のゲストには、香取の最も身近な存在でもある草彅剛が登場した。香取はハイブランド、草彅はヴィンテージと、好きなジャンルこそ異なるものの、お互いの好きなものを熱く語り合い、そして新しい世界にも興味深く覗き込む。

香取慎吾×草彅剛 愛すべきデニムとスニーカー【服バカTV】

 この日の香取のコーディネートも「LOUIS VUITTON」(ルイ・ヴィトン)のジャケットに古着のTシャツを合わせて、「ここに草彅剛感を出しました」とニヤリとする姿からも、このコンテンツを心から楽しんでいるのが窺えた。

 最後に草彅が「好みってみんな違うけど、その人の好きなものとか聞くとさ、心が近くなる」と語ったように、「ファッションとは“友だちの輪を広げていくもの”」という名言を地で行く内容になっていたのが印象的な回だった。

 そんな『服バカTV』の第2弾が10月4日にアップされた。今回のゲストは、早くも大本命といったところ。それは香取にとってファッションの「師匠」とも呼ぶべき存在、ファッションディレクターの祐真朋樹が登場したからだ。

香取慎吾×祐真朋樹 ファッションの師匠と語り合った日【服バカTV】

 ふたりの付き合いは、およそ30年と非常に長い。祐真は、若き日の香取が「CHANEL」(シャネル)のコートに身を包んでいたことに衝撃を受けたのだと振り返る。驚いたのは、当時の「CHANEL」はメンズのコートがなかったと記憶していたためだ。メンズもレディースも関係なく気に入った服を購入し、着こなしていた香取。そうして自分の感性を信じて服を楽しむ彼に、ファッションの歴史や知識を伝授したのが祐真だった。

 エレガントとは何か、有名ファッションブランドがどのような変遷を辿ってきたのか、そして時代を彩ったデザイナーたちはどのような人柄だったのか……。今回もあらためて紐解かれる祐真のファッショントークに、目を輝かせて聞き入る香取。そんなふたりの様子が、まさに師匠と弟子の関係性そのものといった空気で清々しい。

 2014年には、香取が私服をすべて持ち出したファッションブック『服バカ至福本』(集英社)でもともにしている祐真。香取の服を保管している倉庫とスタジオとをトラックが何往復もしたという話は、いつ聞いてもそのスケールの大きさに痺れる。

 そうしてスタジオに運び込まれた香取の私服たちでコーディネートを組んだという祐真。今回の『服バカTV』もそうだが、ふたりが「コレはどうだ」「ならば、こっちはコレだ」と将棋を指し合うようにお気に入りのものを披露し合う様子が、また師匠と弟子ならではのコミュニケーションで惚れ惚れする。

 そんな師弟関係を続けてきたふたりがディレクションするショップ「JANTJE_ONTEMBAAR」(ヤンチェ オンテンバール)をオープンさせたのは2018年のことだ。ミウッチャ・プラダを敬愛してやまないラフ・シモンズが、今では心から愛する「PRADA」(プラダ)のデザイナーを務めているように、香取もまたリスペクトする祐真とともにアパレルショップを楽しむことができていることに胸が熱くなる。

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