ハルカミライ×THE BLUE HEARTS、chelmico×アジカン、マイヘア×aiko……実在アーティスト名が登場するユニークな歌詞
ハンブレッダーズ「カラオケ・サマーバケーション」
ハンブレッダーズ「カラオケ・サマーバケーション」は少し特殊な形でバンド名が登場する。〈君は何を歌うんだろう/もしもジュディマリだったなら/僕は戻れなくなるだろう〉と、気になる相手とのカラオケにおける期待感を表現する上でJUDY AND MARYの名が象徴的に用られているのだ。これはやはりYUKIという存在のエバーグリーンな天使性によって導かれた歌詞だろう。
住所不定無職「あの娘のaiko」
カラオケというシチュエーションを描いた楽曲は他にもあり、住所不定無職「あの娘のaiko」は〈あの娘がうたうaikoがすき〉と繰り返すサビが印象的だ。好きな人が好きな曲を歌う。ただそれだけで世界が輝いてしまうという情けなくも切実なリアルを捉えた楽曲である。
My Hair is Bad「愛ゆえに」
aikoと言えば、My Hair is Bad「愛ゆえに」にも彼女の名が登場する。〈「aiko聴くと暗い子と思われる」くらいのプライドと/愛がないと枯れてしまう通勤中〉と、女性目線で語られるこのライン。具体的に人物像が浮かび上がるような描写になっており、長く愛されてきたアーティストだからこそ、その名前1つでイメージを沸かせることができる。実名が登場するということは、築いてきたキャリアの肯定とも解釈できそうだ。
自分たちのルーツをファンにも届けるという意味でも、実際のバンド名やアーティスト名を歌詞に登場させる手法は有用だろう。素晴らしい音楽を次の世代へと引き渡す、そんな役割も果たすことができるのだ。そしてここに挙げてきたバンドやアーティストもまた、実名で引用される日が来るかもしれない。こんな風に脈々と受け継がれていくのが音楽の面白さだ。そんな観点で楽曲やアーティストを掘り下げてみるのも面白いかもしれない。
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