EXPG STUDIO 夏のスペシャルレッスンに密着 講師 Taigaと生徒に聞く特別レッスンで伸ばす“基礎力”

 また、Taiga自身にもインタビュー。レッスンについてはもちろん、TikTokerとしての活動についても話を聞いた。

上達の早い生徒の共通点は“基礎”

ーーレッスン、お疲れ様でした。いかがでしたか?

Taiga:普段は大人クラスをやっているんですが、今日はキッズが多かったですよね。夏期講習ということだったので、夏休みの宿題になる難しめの振り付けをやってみました。だいぶ苦戦していたようですが、食らいついてきてくれて楽しかったです。

ーー大人とキッズ、どんな教え方の違いがあるのでしょうか。

Taiga:大人に対しては細かなニュアンスやグルーヴといった言葉では表しづらいような部分まで教えていますが、キッズはシルエットなど言葉で表現できる部分を重点的に教えるようにしています。

ーー普段のレッスンと夏期講習というコンテンツの違いにおいてはいかがでしょうか。

Taiga:基本的にはいつもと同じようにレッスンをしましたが、内容を難しくしたのがいつもと違う部分かな。1回レッスンを受けただけではうまくならないので、宿題として練習できる内容にしようと思ってやりましたね。

ーーなるほど。Taigaさんから見て上達の早い生徒さんの共通点などはありますか?

Taiga:マインド面でいうと、レッスンを前の方で受けている子は上達が早いと個人的には思います。やる気がある子って前に出てくることがすごく多くて。僕の近くでレッスンを受けることで、細かいニュアンスも見れますし、それが早い上達につながっているのかなって思います。今日、大人クラスの子たちは後ろの方にいましたが、遠慮してくれていたと思うんですよね(笑)。普段のクラスでは一番前にいるんですよ。なので、優しさが垣間見えました。新たな一面ですね(笑)。

ーースキル面ではどうでしょうか。

Taiga:そうだなぁ。やっぱりキッズの頃から基礎がしっかりできている子じゃないでしょうか。他のスタジオではキッズクラスを担当していたりするのですが、小学4年生くらいから基礎をしっかりやっていた子は、キッズから大人への壁をすんなり越えられている子が多いイメージです。やっぱり基礎ができていないと応用できないんですよね。僕は応用の中に基礎を入れるのが好きなタイプで、難しい振り付けでも首や胸などどこかしらに基礎が入っているんですよ。なので、基礎ができていると自然と難しい振り付けも様になるというか。基礎を意識しないでできるようになると、自然と反映されていってすぐに対応できるようになると思います。

ーー基礎が大切、と。そして、Taigaさんがインストラクターとして大切にしていることはありますか?

Taiga:僕は音の取り方や質感をすごく大切にしています。ダンスって音楽で踊るものじゃないですか。で、1曲の中でも色んな音が鳴っているんですよね。裏に軽い音もあれば重い音もあって、歌のメロディラインがあって。それを表現するのがダンスだと思っています。なんとなく聞いていると多分歌しか聞こえないと思うのですが、集中して聞くと裏の細かな音まで聞こえるんです。そういった普通に聞いているだけじゃ聞こえない音もダンスを通すことで聞こえてくる、ダンスのムーブから音が聞こえる、という踊りを目指しています。教える時もそれをめちゃくちゃ重視していますね。

ーー先ほどのレッスンでも、カカッとかチチチチッという音を取っていましたもんね。

Taiga:そうです、そうです。音が見えるダンサーってめっちゃかっこいいと思うので、みんなにもそうなってほしいし、僕もそうなりたいと思っています。

ーーその音楽の聴き方はやっていくうちに磨かれていくものですか?

Taiga:そうだと思います。初めて振り付けを作った時に、すごく注意深く音を聴いて作ったんですよ。そこからの癖で、普段音楽を聴く時もどんな音が鳴っているのか意識しながら聴いているので、耳が良くなったのかもしれません。トレーニングですね。ダンスをする上でフィジカルだけじゃなくて、耳もトレーニングするのが大切だと思います。

TikTokでトレンドを作るコツは?

ーーそして、TaigaさんといえばTikTokです。昨今ではTikTokを通してダンスがすごく身近になっていますが、その風潮についてどう思われますか?

Taiga:嬉しいことですよね。入口が広がったことでダンスをやりたいと思う子が増えているってめちゃくちゃ素敵なことだし、僕がダンスを始めた当時にはなかった文化だなと思います。

@taiga_no_furitsuke NEW✨🕺dc:@$HOR1 WINBOY⭐️&meかっこいいのできた😎#taeyeon #tox #タイガの振り付け ♬ To. X - TAEYEON

ーー一方でTikTokのダンスと普通のダンスは別物という見方もあります。Taigaさんは発信する側としてどんな意識の違いを持っていますか?

Taiga:普通に考えると、比率的にダンサーよりもダンスをやっていない人の方が多いじゃないですか。そういう方でも踊れるような振り付けを考えたり、ダンスを始める入口になる振り付けになればいいなと思ってTikTokを作っています。

ーー「振り付けでトレンドを作ります」とBIO欄にありますが、コツはあるのでしょうか。

Taiga:うーん、時代の流れを見ることなのかもしれませんね。僕が2022年に「ロマンスの神様」や「接吻」を投稿してバズった時も、時代の流れに合ってたこともあると思うんです。当時、インスタントカメラや80~90年代のファッションが流行っていたんですね。そういったファッションや社会現象と音楽って、すごくマッチするんです。それを意識して懐メロを使った動画を投稿してバズったので、流れを掴むことは大切なのかもしれません。

ーーなるほど。TaigaさんはTikToker、インストラクター、プロダンサーと3つの顔を持ってご活躍されていますが、自分の中で明確な棲み分けはありますか。

Taiga:名前、ですかね。カタカナの「タイガ」、英語の「Taiga」、「Taiga先生」という形で分けているのですが、「タイガの振り付け」では明るくポップに親しみやすいキャラで……ってこれ、裏側すぎて生々しくなっちゃう(笑)。

ーー(笑)。

Taiga:でも、TikTokはダンスをやっていない人にも伝わるような難しくないものを発信しています。インストラクターはどちらかというとスキルフルな動きを伝えるようにしていて、ダンサーとしては対応力を重視していますね。ダンサーとしていただいているお仕事なので、今まで培ってきた対応力やアイデアをぶつけることを意識していて。そうやって分けることで、3つの顔を使い分けられていると思っています。でも一番素に近いのは、「タイガの振り付け」の時かもしれませんね。

ーーそんなTaigaさんだからこそお聞きしたいのですが、プロのダンサーとして若い世代に伝えたいことがあれば教えてください。

Taiga:中高生にはずっと言っているのですが、「自己PR」をできるようになってほしいです。今、ダンサーになりたい、アーティストになりたいという子がすごく多いですが、1つステップアップをするとダンスが上手いことが当たり前の世界になってくるんですね。その中で自分の強みを理解して武器を持っている人と持っていない人だと、差がつくんですよ。自分の強みを知っている人はやっぱり強い。同じようなスキルを持っている2人がいたとしたら、個性がある方が選ばれると思います。自分にしかない強みを持つことで、活躍の幅が広がるのかなって。

ーーありがとうございます。では、最後にスクールに通ってダンスを習っている人へアドバイスをお願いします。

Taiga:自分の「好き」を伸ばしてほしいです。ダンスにもジャンルがありますし、僕はヒップホップの中でもR&Bスタイルが好きなんですね。かつ、振り付けをすることも高校生の頃から好きで。その2つの「好き」が今につながっています。自分が好きなものを知ることで自然と強みにつながると思うので、まずは自分自身を見つめて「好き」を探してみてください。

Taiga×佐藤美波、生徒の立場から見る、Taigaのレッスンで伸びる力

 さらに、EXPG STUDIO随一のTikTokフォロワー数を誇る「はまっこ」(=佐藤 美波/ミナミ)とも対談。長年Taigaのレッスンを受けている彼女と、Taiga本人がほのぼのと会話を繰り広げる。

ミナミ:Taigaさんのレッスンは教え方がすごくわかりやすいです。Taigaさん特有の振り付けと音取りの仕方があって、すごく勉強になっています。

Taiga:隣で聞いていると小っ恥ずかしいですね(笑)。

ミナミ:他の先生とは違う、「あ、ここで音を取るんだ」という振り付けが多いんですよ。

ーー先ほどのお話の中でも「音取りを大切にしている」とお話いただきましたが、実際の生徒さんにも伝わっているということですね。

Taiga:たしかに。嬉しいです。

ーーTaigaさんのレッスンはどんな方に向いていると思いますか?

ミナミ:単純にダンスのスキルアップしたい方や、楽しくダンスを受けたい方にも向いていると思います。

Taiga:僕は振り付けが好きなので、振り付けを上手に踊りたい人にはいいかもしれないですね。あと、俺のレッスンって結構しんどいよね?

ミナミ:はい(笑)。

Taiga:しんどいので、体力をつけたい方、食らいついていきたい方を大募集中です!

ーーしんどいというのは振りが細かくて速いとか、激しいとか?

Taiga:何が一番きつい?

ミナミ:振りが速いです。音の取り方も細かいし、独特なところで音を取っているんですよね。

Taiga:疲れる?

ミナミ:疲れます。めっちゃ体力を使います。

ーーTaigaさんは意図してそういう振りを作っているのですか?

Taiga:それが、意図していないんですよ。レッスンって大体8×8、秒数にすると1分ないくらいなんですけど、ライブに出ると何曲も踊り続けなきゃいけないじゃないですか。実際僕も出た時にそれがすごくしんどかった記憶があって。ただ、そこでペース配分が学べました。それに100%でずっと踊っている人よりも、強弱やアクセントがある人の方が見ていて気持ちがいいんですよね。そういったライブに出てパフォーマンスをやっていることを意識しながら、8×8に落とし込んでいるので、自ずときつくなってしまっているのかもしれません。

ーー今日のレッスンも8×8くらいでしたもんね。

Taiga:はい。で、前半からサビにかけて徐々に上げていって、サビで100%を出せるようにしてね、と生徒さんにも伝えて。

ミナミ:それは普段からおっしゃっているので、私も身に染みています。

佐藤 美波

ーーミナミさんはTaigaさんのレッスンを受け始めてどれくらい経つのですか?

Taiga:どれくらいだっけ? 何歳の頃入った?

ミナミ:中1の終わりくらい。

Taiga:今は高1でしょ? 2~3年くらいか。

ミナミ:そうですね。

ーーTaigaさんから見て、ミナミさんのダンスの魅力はどこにあると思いますか?

Taiga:手足が長いんですよ。僕は手足が長い方じゃないし、振りが細かいので、多分ミナミの場合大変だと思うんです。でも、いつも食らいついてきてくれています。僕はR&Bもやるので、そういう時は手足の長さが活かされていていいなと、こっそり思っていました。

ミナミ:……。

Taiga:え、無!? ノーリアクション(笑)!?

ミナミ:いや、フィードバックをもらったことがなかったので固まっちゃいました(笑)。

Taiga:そういえば初めて言ったかも(笑)。

ミナミ:でも、すごく嬉しいです。

ーーミナミさんはご自身の手足の長さは武器だと思ってましたか?

ミナミ:武…器……? なんですか?

Taiga:武器だよ(笑)! めちゃくちゃ手足長いよ? え、自分でわかってなかったの?

ミナミ:あんまり……。

Taiga:長いから! 今日から武器だと自覚して(笑)。

ーー(笑)。ご自身ではどこに強みがあると思っていましたか?

ミナミ:柔軟性です。男性と一緒に踊るとヒョロヒョロに見えてしまって力強くもなく、パワフルに見えないという部分は自分の中で課題点なのですが、その分ガールズは結構得意で。普段動画を見ている方もガールズをやっている人が多いですし、ガールズのレッスンも受けています。そもそもガールズが好きなので、柔軟性を活かして踊れているのかなと思っています。

Taiga:僕のレッスンとは真反対だよね。だからこそのしんどさもあるんじゃない?

ミナミ:そうかもしれません。でもTaigaさんのレッスンはすっごく楽しいんですよ。きついけど盛り上げてくださるし、いつも楽しみながらレッスンを受けられています。

Taiga:持ち上げてくれている(笑)。

ミナミ:本当です! あと、TaigaさんとはTikTokでコラボさせていただくことも結構あって、撮影方法を学ばせてもらってもいます。例えば上から撮るか、下から撮るかでスタイルの見え方も変わるし、ダンススキルだけじゃなくて画面から楽しさを伝えるにはどうしたらいいか、とか。Taigaさんのエンタメ性にはすごく刺激をもらっています。

ーーおふたりともTikTokで大活躍されていますが、動画作りのモットーはあるのでしょうか?

ミナミ:私は表情管理を意識して動画を作っています。表情が暗かったら見ていても楽しくないので、実はこだわっていて。他にも、自分の良さやダンススキルが伝わるような動画を撮影しています。

Taiga:僕も表情は大切だと思っています。投稿を遡ってみるとわかるのですが、初めてバズったときくらいって顔が動いていないんですよね。無表情なんです。だけど、徐々に表情を作るのがうまくなって、笑えるようになりました。

ーーたしかにおふたりの動画からは楽しさが伝わってきます。この先コラボでやってみたい企画があったりも?

ミナミ:私はTaigaさんがTikTokでアップしているような振り付けをもっと踊ってみたいです。

Taiga:いつも踊ってくれてるけどね。例えば、2人で振りを作ったりするのも面白そうじゃない? 普段作らないでしょ?

ミナミ:作らないですね。

Taiga:じゃあ、そのうち一緒にやってみよう!

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