稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾、37年続く絆はバランスのよさにある 企画力、脱力感……かけがえのない関係性

およそ37年続く、かけがえのないバランスのいい関係性

 とはいえ、そんな頼りがいのある香取もひとりの人間だ。「僕は、自分で自分の頭の回転の速さに疲れちゃったりするんだけど」と雑誌『JUNON』(2024年5月号)で発言していたこともあった。そんな時、「吾郎ちゃんの落ち着きと、つよぽんの抜け感」に「“あ、もうちょっとゆっくり進んでもいいのかな”って思わせてもらってる」というのだ。

 ビールやポテトを片手に“これは仕事じゃない”感を出しながらも、どうしたって細かなところまで視線が行き届いてしまう香取。目についたら思考せずにはいられない。次々と浮かぶ案をどうしたら実現できるか、ものすごいスピード感で思いを巡らせていく。そんな香取のフル回転する脳を、草彅がふっと緩めてくれる瞬間がいくつもあったのだろう。

 草彅は同誌のソロインタビューにて、「最近は特に、そっちに行ったら成功とか失敗ってないような気がしていて。どっちに行っても必ず、いいことも悪いこともあるから、“どっちも正解だ”って。“だからよかったな”って思う」とも話していた。

 “パーフェクトビジネスアイドル”を自称し、「完璧に仕事をこなすアイドル」を目指すことで自分を保ってきた香取と、「成功も失敗もない」と笑う草彅。そのバランスのよさに、あらためて運命めいた出会いを感じてしまう。そして、そんなふたりを「自分にないものを持ってるから本当に尊敬するし、いい刺激を与えてもらってるなって思う」と見守る稲垣、という関係性もだ。

 最近では個々の活躍が目覚ましく、顔を揃える場面は以前よりも限定されてきた。だが、離れているからこそお互いへのリスペクト、そして支えられてきた感謝を言葉にしていく機会が増えているように感じる。今後も長い付き合いがあればこそ語られる、彼ららしい絆を感じるエピソードトークが聞けることを楽しみにしている。

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