SixTONES、「人人人」から「アンセム」までの歩み 4大ドーム公演に向けた重要楽曲に

SixTONES – 人人人 [PLAYLIST -SixTONES YouTube Limited Performance- Day.6]

 何よりも特筆すべきは、「大地を揺さぶるシンガロング」と「重厚バンドサウンド」に並ぶ重要な要素「爆速ラップ」である。遡ると、これまでも「Rosy」や「共鳴」をはじめとした様々な楽曲を通して、6人それぞれのラップスキルの向上を感じ取ることができたが、彼らの不断の努力が一つの美しい結実を見せたのが、3rdアルバム『声』収録曲「人人人」であった。打ち込みではなく生演奏によって紡がれるスリリングなバンドアンサンブルを巧みに乗りこなしていく6人のラップは、熱い肉体性をストレートに感じさせるものだった。そして、「人人人」で切り開いたミクスチャーファンク&ミクスチャーロック路線は、6月リリースのシングル曲「こっから」へと継承されていく。(「こっから」の歌詞の中に〈“人人人”〉という言葉が出てくることが示唆しているように、「こっから」は「人人人」をきっかけに生まれた経緯がある。)この曲は、一気にテンポが上がったのみならず、まるでジェットコースターのように次々と予測不能な方向へと展開していくナンバーで、各メンバーのラップスキルのさらなる向上があってこそ成立した楽曲と言える。

SixTONES – こっから [YouTube ver.]

 メンバー自身が「人人人」から「こっから」の経験を通して得た自信はおそらく相当大きかったはずで、ラップを全面に打ち出した今回の新曲「アンセム」は、その延長線上にあるナンバーと考えられる。生のバンドサウンドをベースとしている点は共通しているが、前2曲がファンクのテイストを色濃く打ち出していたのに対して、今回は直球のロックサウンドで勝負している。サウンドの方向性が変われば、その上に乗るべきラップのテイストも変わる。例えば、タメの効いたグルーヴ、また、バンドサウンドとの細やかなキメの連続が冴え渡っていた「人人人」に対して、「アンセム」では、容赦なく疾走するロックサウンドに負けない、それどころか逆に追い越し牽引するかのようなパワフルなラップを轟かせている。特に、拍子を2倍に刻むラストスパートは圧巻だ。また、各メンバーのフロウは、熱い気迫を放つだけではなく、今まで以上の流麗さを帯びている。総じて、「アンセム」は、「人人人」「こっから」の延長線上にありつつも、同時に全く新しい境地を切り開いた一曲であると思う。

 先ほどのシンガロングの話に通じるように、「アンセム」は、ライブの会場が大きくなればなるほど、つまり、多くの観客の声が重なれば重なるほど、その輝きを増すはず。この曲が輝かしい真価を発揮する舞台はすでに整えられており、2024年2月から4月にかけて、4大ドームツアー『SixTONES LIVE TOUR 2024「VVS」』が開催される。2023年のツアーからさらなるスケールアップを果たしていて、改めて、彼らが背負う注目と期待の大きさが伝わってくる。2024年以降もSixTONESの快進撃がさらに加速していくことは間違いない。そして「アンセム」は、そうした6人の歩みを彩る役割を果たす重要なナンバーになっていくと思う。まずは、この曲がドームで披露されるその時を期待して待ちたい。

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