アミューズが「One Young World Summit」に参加する意義 渡航者インタビュー&壮行会から紐解く
社会におけるエンタメの影響力を再確認して新たなチャレンジへ
8月上旬に開催されたアミューズ・大里洋吉会長、One Young World Japan・大久保公人理事長のほか、過去に「OYW」に参加したOB・OG、社内関係者を交えた社内壮行会では、「OYW」の魅力や参加する意義が伝わってきた。
映画をきっかけにエンターテインメントに夢中になったことが高じてこの世界に入り、後にアミューズを創業。エンターテインメントから多くのことを学び、仕事に反映させてきたという大里会長からは、なぜアミューズがこのような取り組みをしているのか、自身の幼少期の原体験を踏まえ、明確な意図が告げられた。
「映画を通じていろんな社会問題や戦争の悲劇を学んできたから、今でも映画や音楽や舞台が人々に与える影響は大きいと思っているし、その考え方はこれからも変わらない。社員やアーティストには、強い影響力がある仕事だということにプライドをもって、いろいろなことにチャレンジしてほしいと思う。『OYW』での経験を通じて、この会社、もしくは日本、世界に、いい影響を与える人になってほしい」
そして「参加者に伝えたいことや、『OYW』から具体的にどんなものを持って帰ってきてほしいか」という質問に、大久保氏からは「OYW」の真髄とも言うべき答えが返ってきた。
「皆さんが普段から考えている課題や問題意識の高さ、感性がすごく豊かだからこそ、表現してくださることにドキッとするようないい言葉が含まれている。だから僕が提言するのではなく、どんなことを感じてもらえるかは皆さんの感性の中で持ち帰ってもらえたらと思います。これは大里会長がいつもおっしゃるように、“違う”ことがどれだけ素晴らしいか。だから、みんな違うものを持ち帰ってきて、またみんなでそれをシェアすることに価値があるんです」
この話を受けて、大里氏もこう続ける。
「みんな同じだと安心するんだよね。特に日本は、子どもの頃からそうで、ちょっと目立ったりするといじめられたり。自分でも覚えがあるけど、東京に出てきていろんな人に出会ってから、目立たないように生きるのをやめた。振り切っちゃえばいいんだなと。僕は個性的な人たちが集まって、明るく生きていくのが素晴らしいと思うんですよ。『OYW』に参加することで、多様な人たちと会ってほしいと思う」
またOB・OGからは、「OYW」でのエピソードをはじめ、実際に参加したからこその戸惑いや喜びといった感情の動きや、自身が今どのようなことに取り組んでいるのか、また「OYW」を経たからこそ得た見識が次々と語られた。具体的かつ多種多様な視点から紡がれた言葉は、後輩たちに向けての貴重なエールとなったようだ。
壮行会の後は食事会も行われ、OB・OGから今年の参加者へアドバイスや体験談、それぞれが見据えているビジョンなどをフランクに語る場が設けられ、親交を深めるなど、充実の一日となった。