BTS SUGA「今度は7人で」日本のARMYと交わした約束 Agust Dとの二面性で魅せた4年ぶり来日公演レポ

 「Life Goes On」を終えると、会場のスクリーンには坂本龍一との楽曲制作時の映像が。坂本がピアノの前でSUGAのイメージを聞きながら「Snooze (feat. Ryuichi Sakamoto, 김우성 of The Rose)」のピアノフレーズを弾いているシーンから、「長い旅路が平穏でありますように」という坂本へのメッセージが映し出され、最新アルバム収録曲「Snooze」が披露された。続いて、重く切なげなサウンドの中に「正義とは何か」を問いかけた歌詞が心に響く「극야 (Polar Night)」をパフォーマンスして、本編ラストのMCへと続く。

 「盛り上がってますか?」と問いかけ、会場の反応を確かめたSUGAは「とても幸せな時間でした。あっという間の3日間でした。明日も会いたいですね」と語り、ファンとの別れを心から惜しみ、大きなため息をついた。再び顔を上げて「最後のステージも全力で楽しみましょう。準備はいいですか」とファンに呼びかけると、本編最後には、SUGAの苦労多き過去に触れた楽曲「AMYGDALA」を歌った。シンプルなサウンドの中に響く、すべてを吐露するかのようなSUGAの歌とラップは、最後まで会場のファンの心を惹きつけ、大きな感動を残した。

 「AMYGDALA」を歌い終えると、突如ステージに倒れ込んだSUGA。開演時にステージに現れた時と同じように、SUGAは目をつむり、バンドによる生演奏が響く中、4人のダンサーに担がれて会場を後にした。

 アンコールでは、「D-DAY」「INTRO : Never Mind」を披露。このふたつの曲のあいだのMCでは、今回の公演が100%のコンディションではなかったことを明かしながら、次に来日する際は100%のコンディションでのステージを観せるとファンに約束。「みなさん、今日は本当に素晴らしい思い出を作ってくださってありがとうございます」と感謝を伝え、最後に「The Last」をパフォーマンスして、3日間の日本公演を完走した。

 今回、約4年ぶりに日本での公演を行ったSUGA。再会を待ちわびていた大勢のファンを前に多彩な楽曲を次々と披露したステージは圧巻で、先日行われた『BTS SUGAのオールナイトニッポンGOLD』(ニッポン放送)事前収録の際にもワールドツアーを「本当に楽しんでいます」と語っていたように、音楽と会場の雰囲気を全身で楽しんでいる彼の姿が印象的だった。ラップと歌だけでなく、ピアノやアコースティックギターまで演奏し、ひとりでステージを作り上げていくSUGAのアーティストとしての実力とカリスマ性の高さをあらためて実感したステージだったように思う。アンコールのMCでは「今度は7人で日本に来たい」とも語っていたSUGA。ステージに立つ彼の姿を再び観ることができる日が楽しみだ。

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