BTSやLE SSERAFIMなどK-POPスターを多数輩出する“二大芸能学校”とは? 韓国芸能の基礎を作る教育の独自性

 つづいてEXO・KAI、SEHUN、BTS・JUNG KOOK、SEVENTEEN・S.COUPS、WONWOO、DK、Red Velvet・SEULGI、JOY、NCT・JAEHYUN、MARK、IVE・REI、WONYOUNGらが在籍したソウル公演芸術高校。鮮やかな黄色の制服から「カラシ高校」と呼ばれる同校は、1966年の設立から長きにわたり普通科の私立高校だったものの、2009年に芸能高校となった。移行当初、カリキュラムの参考となったのはニューヨークフィルムアカデミー、そして日本の尚美学園大学だったという。

 演劇映画科、実用音楽科、実用舞踊科、舞台美術科が設置され、学生がより多様なジャンルを学べるよう放課後に特別レッスンも実施しているそうだ。韓国の高校では唯一となる舞台美術科では、ステージデザイン・洋画・韓国画・デザインのコースが設けられ、美術史や美術理論、実技などが学べる。

 前述のハンリム高校と異なる特徴となるのは、このソウル公演芸術高校では「教育とビジネスは切り離すべき」という理念が掲げられている点だ(※1)。

 生徒へのオーディション招致や芸能関係者を招いたイベントなどは行わない一方、仕事で多忙な生徒に対して芸能活動も単位として認めており、入学時には実技に加え中学時代の内申点が重視される。芸能活動を行う生徒の、未来のキャリアを見据え“文武両道”的にサポートするといったところがポイントと言えるだろう。

 以上に紹介した二校のみならず、韓国には様々な芸能高校が国内全域に存在している。各校の独自性は、今なお目まぐるしく成長し続けるK-POPシーンの様相を反映させ変化していくのではないだろうか。

 加えて、キャストに2PMのTAECYEONとWOOYOUNG、miss A・Suzyらを迎えた2011年のドラマ『ドリームハイ』、またIZ*ONE出身のJO YURIが主演を務めるドラマ『MIMICUS』など、芸能高校を舞台にした作品も人気を博している。それ自体がエンタメ作品の題材になるまでに周知され定着している韓国の芸能高校から、今後も多くのスターが誕生することだろう。

※1、2 https://gendai.media/articles/-/52007?imp=0

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