JO1とINI、パフォーマンスとバラエティに見えるグループカラー LAPONE合同チャンネル設立で際立つ個性
今年1月1日に公式YouTubeチャンネルおよび公式Twitterを開設したLAPONEエンタテインメント。中でもYouTubeチャンネルでは所属アーティストであるJO1とINIのコラボ企画が順次公開されており、両グループの交流から生まれる化学反応を見ることができる。
2020年デビューのJO1と2021年デビューのINIは、ともにオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』(TBS系/GYAO!)SEASON 1、2の合格者からなる11人組グループだが、これまではライブやTikTokでのコラボが主で、企画を通じて両グループが交流する機会はあまりなかったように思える。YouTubeチャンネルを通じて交流が進むのは、デビューからそれぞれの活動を続けていく中で、グループとしての特色が確固たるものになってきたことも要因の一つなのではないだろうか。今回は両グループの魅力を2つの側面から分析し、グループカラーを掘り下げていきたい。
まずはパフォーマンス面にフォーカスを当ててみよう。JO1の楽曲パフォーマンスを一言で表すと、「スタイリッシュかつ洗練されたかっこよさ」ではないだろうか。曲調そのもので言えば「SuperCali」や「La Pa Pa Pam」のように中毒性のあるクールなものや、「OH-EH-OH」「REAL」のようにアップテンポで軽快なサウンド、「Algorithm」「Walk It Like I Talk It」のようにしっかりとビートを聴かせるナンバーなどがグループのイメージとして真っ先に出てくる。パフォーマンスリーダーの川尻蓮を筆頭に魅せる一糸乱れぬフォーメーションダンスも大きな特色だろう。
ダンスだけでなく、バラード曲で際立つ高い歌唱力も彼らの大きな武器だ。2020年12月には河野純喜がソロで、2022年には川尻・川西拓実・金城碧海・河野・與那城奨の5名で、『THE FIRST TAKE』に出演し、ボーイズグループファンだけでなく多くの人を魅了した。さらに、自身初のアリーナツアー『2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’』では全編生バンドでのパフォーマンスを見せ、今年1月の『GMO SONIC 2023』出演時には「無限大」と「SuperCali」をEDMバージョンにアレンジして披露するなど、1曲で様々な表現にチャレンジしているのも特徴だ。どのテイストの楽曲でも、儚さや美しさ、大人の色気など、根底にある「上品さ」が一貫して感じられることで、あらゆるテイストの楽曲を“JO1色”に染めることができるのだろう。
INIのパフォーマンスの特色は、「ロック魂をも感じさせる変幻自在のかっこよさ」だ。デビュー曲「Rocketeer」に始まり、「Shooting Star」「BOMBARDA」や「Password」など、耳に残るサビが特徴的な楽曲がやみつきになったと思えば、「BAD BOYZ」や「Dramatic」などの重いダンスチューンも。抜けの良い高音を奏でるメインボーカルと低音でスパイスを加えるラップが交錯していくメロディラインが耳を楽しませ、キレの良さと重力感を共存させられるスキルフルなダンスパフォーマンスに気づけば視線をロックオンされている、まさに“dope”という言葉がよく似合うグループだろう。
昨年9月に開催されたWANIMA主催の音楽フェス『1CHANCE FESTIVAL 2022』に出演した際には、初の野外フェスにも関わらず熱量溢れるステージを披露。WANIMA提供の楽曲「HERO」を力強く熱唱するその姿にはファンのみならず、その場にいたロックファンからも好評を得ていた。しかし、ただかっこいいだけが彼らの魅力ではない。クールな表情から一転、「STRIDE」や「KILLING PART」といった“わちゃわちゃ曲”のパフォーマンスで垣間見えるメンバー同士の仲の良さや、緩やかな雰囲気の中で垣間見える人間性とのギャップも見る人の心を掴んで離さないのである。