森本慎太郎×田中樹、ジェシー×松村北斗……SixTONES、ユニット曲の魅力 グループ全体とは異なる2人ならではの世界観

 1月4日に3rdアルバム『声』をリリースしたのに続き、本作を提げてコンサートツアー『SixTONES LIVE TOUR 2023 「慣声の法則」』がスタート。さらにはグループ初のドーム公演の開催が発表されるなど、2023年のはじまりを明るいニュースと共にスタートさせたSixTONES。

 彼らのアルバムには1作目から今作までメンバーがペアを組んで歌うユニット曲が収録されている。

SixTONES – 2ndアルバム「CITY」初回盤B限定ユニット曲 nonSTop digeST

 1stアルバム『1ST』ではジェシーと田中樹がライブ会場をラグジュアリー空間に変えた「EXTRA VIP」、髙地優吾と森本慎太郎がアットホームな雰囲気の「My Hometown」、京本大我と松村北斗は「ってあなた」で繊細なハーモニーを響かせた。2ndアルバム『Feel da CITY』ではジェシーと森本は「LOUDER」でダンサブルなステージを、松村と髙地は「真っ赤な嘘」で複雑な恋心をユニゾンで表現。京本がギターを弾きながら田中と共に「With The Flow」を軽快に聴かせた。そして3rdアルバム『声』では田中と森本による「OPA!」、京本と髙地の「ラ・ラ・ラ・ラブストーリー」、ジェシーと松村による「愛という名のベール」とジャンルの異なる三者三様の世界観を打ち出している。今回は新作『声』の中から、グループ全体とは異なる、2人だからこその楽曲に注目したい。

SixTONES – 3rd アルバム「声」初回盤B収録ユニット曲 nonSTop digeST

 イントロから惑わせる「OPA!」を歌うのは森本と田中。昨年は森本はドラマ、田中は舞台とそれぞれ活躍したほか、2人ともバラエティでも存在感を発揮した。デビュー年数からしても“新人”を脱し、任される領域も拡大。彼らがこれからの時代をひっぱっていく立場へとステージが変わったように思う。そんな2人にふさわしく「OPA!」ではエキゾチックな雰囲気とどこかミステリアスな音を合わせた世界観。ダンスも激しすぎず、かといってもたつき感もない。少し力を抜いた様子でありながら胸に秘めた熱さも感じる。〈新たな時代〉というフレーズが登場するように、“しんじゅり”の魅力が詰まった作品だ。森本は1作目「My Hometown」で髙地と親しみやすいアットホームな世界観を演出。2作目「LOUDER」ではジェシーとのゴリゴリに踊るダンスで魅了した。一方の田中も1作目「EXTRA VIP」はジェシーと共にギラギラとした雰囲気で、京本との2作目「With The Flow」は開放的な雰囲気と、楽曲ごとにガラッと変わる雰囲気も魅力のひとつだ。

 ジェシーと松村が歌う「愛という名のベール」はどこか懐かしさを覚える曲調。昨年はジェシーが映画『SING/シング:ネクストステージ』日本語吹替版にアルフォンゾ役で出演。松村も映画『すずめの戸締まり』で、ヒロイン・岩戸鈴芽と旅に出る宗像草太役を演じており、共に声優に初挑戦した2人。俳優だけでなく、声優としても活躍の場を広げた二人の楽曲は、ストレートに綴った心情が胸に響くラブソング。過去ユニット曲では3作品とも日本語の歌詞で世界観を表現してきた松村の表現力と透明感ある歌声、そして楽曲によって人が変わったかのようなボーカルを聴かせるジェシーが織りなす憂いを帯びた世界観。疾走感が増すサビからの高まりに胸を打たれるのだが、伸びやかに気持ち良さそうに歌いあげる姿がなんとも清々しい。デュオのような“ほくじぇ”が堪能できる。

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