Raychell(RAISE A SUILEN)×菊田大介(Elements Garden)対談 『バンドリ!』史上異例の“RASサウンド”が出来上がるまで

(Poppin'Partyの曲を)カラオケではめっちゃ歌うんですよ(笑)(Raychell)

【公式ライブ映像】THE THIRD(仮)「That Is How I Roll!」/THE THIRD(仮) 1st ライブ

ーーなるほど。RaychellさんはRASの曲以外で、「これは歌ってみたいな」「これを自分が歌ったらどうなるんだろう?」という『バンドリ!』楽曲はありますか?

Raychell:それこそTHE THIRD(仮)時代やRASの初期は、Afterglowさんの「That Is How I Roll!」など、ほかのバンドさんの楽曲をやらせていただいていました。

菊田:ゲストでコラボしている印象が強かったけど、最初はそうでしたね。

Raychell:でも、最近は自分たちのオリジナル曲が増えたので、カバーする機会がほとんどなくて。個人的には、また歌いたいんですけどね。Afterglowさんの楽曲はカバーしているときも楽しかったですし、Glitter*Greenさんやパスパレ(Pastel*Palettes)さん、ハロハピさんの曲を歌ったときは「ああ、自分の中にこういう引き出しがあるんだな」という発見もできました。RoseliaさんやMorfonicaさんは合同ライブでご一緒して、2組で演奏したことがあるので、ポピパさんの曲だけまだやっていないですね。

菊田:確かに。合同ライブもまだですし。

Raychell:だから、来年2月にあるポピパさんとの対バン(『BanG Dream! 11th☆LIVE』)が今から楽しみなんです。私、「二重の虹(ダブル レインボウ)」が大好きすぎて。

菊田:僕の曲だから挙げてくれたんですか(笑)?

Raychell:違います(笑)! 菊田さんの曲だったことを今日まで知らなかったので、びっくりしました。菊田さんの書くこういう乙女っぽいメロディって、どこから出てくるんですか?

菊田:僕は普段から職業作家として、それこそRASみたいなロックサウンドからパスパレみたいに可愛らしい曲まで、いろんなジャンルの曲を作っていますからね。

Raychell:パスパレさんだと「ワクワクmeetsトリップ」も好きです。ちなみにRoseliaさんとAfterglowさんの「競宴Red×Violet」も大好きです!

菊田:あれはバトル感があっていいですよね。

Raychell:この曲は私が歌うイメージができるじゃないですか(笑)。

菊田:そうですね。そういう意味では、ポピパさんの曲は想像できないかもしれない。

Raychell:そうなんですよね。でも、カラオケではめっちゃ歌うんですよ(笑)。

菊田:いつか聴いてみたいです。でも、そう考えると愛美さんの声って、すごく独特なんですよね。彼女の声にはほかの人にはない魅力が備わっているし、愛美さん以外の声が歌うポピパの曲は確かに想像できない。

ーー先ほど名前が挙がった「競宴Red×Violet」のように、コラボ曲となるとそれぞれのバンドの色をくっきり出してあげることが命題になると思います。そのあたりの作業は大変さを伴うのではないでしょうか?

菊田:「競宴Red×Violet」に関していうと、個人的にはわかりやすくできたかなと思っています。Roseliaは重めなギターサウンドで、ちょっとバロック調のクラシカルな音色を入れるのが特徴。一方、Afterglowはロックサウンドがベースにあって、オルガン系の音を入れるとバンドの色が出てくるんです。バンドの特徴をうまく曲に入れ込むことに関してはこれまで培ってきた経験があるので、それぞれの個性を見つけてあげて「ここはあったほうがいいよね」「ここは合体すると被っちゃうから、いいところだけ残しておこう」と、バランスよく配置するように作っていきました。

ーーRASとハロハピのコラボ曲「ラスハピーポー!」も、それぞれの色がしっかり表れています。

菊田:あれは面白い曲ですよね。

Raychell:私が歌っているパートはRASのサウンドになっていて、(弦巻)こころちゃんが歌っているときはハロハピさんのサウンドがちゃんと鳴っている。あれは本当に天才的だなと思いました。

菊田:簡単に言うと、そういう方法論なんです。ボーカルに合わせて各バンドのサウンドを全面に持ってきて、サビではそれが混ざり合う。

Raychell:歌詞はハッピー感が出ているんですよね。〈★PAINT☆ ぬりぬり~〉のような歌詞はRASの曲に出てこないですし、歌っていてすごく楽しい曲なので、いつライブで披露できるのかなって。

ーーなかなか全バンドが揃う機会も少ないですからね。だからこそ、11月12日開催の『BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020→2022』が楽しみなんです。

Raychell:それこそポピパさんが以前サイサイ(SILENT SIREN)さんと一緒にメットライフドーム(現: ベルーナドーム)でライブをしたとき、RASも2日目のオープニングアクトとして出させていただいたんですけど、今度は自分たちもメインアクトとして出させていただける。どういうステージの組み方をするのかが、すごく楽しみです。

菊田:Morfonicaが登場してから全バンドが揃うのは初めてなので、これは一大イベントですね。『バンドリ!』はゲームもプレイしてほしいし、楽曲も聴いてほしいですけど、とにかくライブが素晴らしいので、まずはライブを観てもらいたいんです。あとタイトルにある「2020→2022」も、涙が出そうになります。コロナで延期になってから2年越しに実現するわけなので、絶対に現場で観てほしいですね。

Raychell:7バンドそれぞれでカラーが全然違うのも、本当にすごいことだと思っていて。その色の違いを一度に楽しめる、歴史に残るライブになると思います。それにここからまた『バンドリ!』もより進化していくでしょうし、現在の最高到達点はこのドーム公演だと思うので、ぜひ一緒に過ごしてもらいたいです。

ーー昨年公開のフィルムライブ(劇場版『BanG Dream! FILM LIVE 2nd Stage』)を観た人は、「こんなイベントを現実で観たい!」と思っていたでしょうし。

Raychell:そうなんですよ。映画で登場する2ステージが向き合う形のライブはぜひ観てみたいですよね。……勝手なこと言っちゃってますけど(笑)。そういえば、前回のメットライフドームではポピパさんが、トロッコで会場を回っていたんですよ。RASはバンドの編成的に難しいと思いますが、パスパレさんやハロハピさんは似合いそうですよね。

菊田:いやいや、RASのトロッコは斬新かもしれないですよ。

Raychell:あ、動くステージ(ムービングステージ)とかもありますよね?

菊田:アリーナの観客の上を移動するやつですね。あれはお金がかかりそうだなあ(笑)。

Raychell:(スタッフに)あれは……どうなんですか(笑)? RASでいつかやりたいなあ。

菊田:(笑)。ほかにも宙吊りで飛ぶ演出も選択肢としてありますよ?

Raychell:そこは吏佐に担当してもらって(笑)。

ーーいろいろ夢が広がりますね。

菊田:そういうパフォーマンスを含め、海外ウケもいいと思うんです。僕、RASは一番海外向けだと思っていて。すでにある程度ウケていると思うけど、もっと海外で受け入れられるんじゃないかなと。

Raychell:確かにSNSでも海外のRASファンの方はたくさんいて、毎回コメントをくださったり、それこそアジア圏の皆さんも「ライブになかなか行けないけど、いつも応援しています!」とメッセージをくださる方が多いんですよ。

菊田:国内のフェスにもしっかり出ていますし、いろんな場所に出て行って爪痕を残していただきたいですね。それこそ、今年のサマソニ(『SUMMER SONIC 2022』)にRASが出たときはSNSでトレンド入りしましたし、そういう場所から知ってくれる人も多いと思います。

Raychell:「R・I・O・T」の歌詞の中にある〈世界へと憑依する〉というフレーズは私たちの目標でもあるので、これからも頑張っていきたいです!

■ライブ情報
『BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020→2022』

<開催日時>
2022年11月12日(土) 開場13:00/開演15:00 予定

<場所>
ベルーナドーム
〒359-1153 埼玉県所沢市上山口2135

<出演>
Poppin’Party Roselia RAISE A SUILEN Morfonica
Afterglow 美竹蘭役 佐倉綾音
Pastel*Palettes 丸山彩役 前島亜美
ハロー、ハッピーワールド! 弦巻こころ役 伊藤美来

<チケット>
受付期間:2022年9月25日(日) 10:00~ ※先着順・なくなり次第終了
受付はこちら:https://r-t.jp/gbp2022

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