IVE「ELEVEN -Japanese ver.-」

　2021年12月にデビューし、その直後から世界で注目を集めているIVE。これまでに発表した「ELEVEN」「LOVE DIVE」「After LIKE」の3曲は連続でヒット、公式YouTubeのMV再生数はどれも1億回を突破した。韓国の音楽番組でも通算34冠（「ELEVEN」13冠、「LOVE DIVE」10冠、「After LIKE」11冠）を達成するなど（※6）、破竹の勢いでスターへの階段を駆け上がっている。

　そんな彼女たちがついに、10月19日に発売される『ELEVEN -Japanese ver.-』をもって日本デビューを実現する。神秘的な空気をまとうサウンドと韓国語を原曲とする楽曲ならではの跳ねるような発音が意識された日本語の歌詞。YUJIN（ユジン）やLIZ（リズ）、WONYOUNG（ウォニョン）、LEESEO（イソ）の華やかなボーカルとREI（レイ）やGAEUL（ガウル）のやわらかながら耳に残るラップも相まって、原曲の雰囲気を踏襲しながら、日本語版ならではの魅力を光らせている。恋に落ちた少女の新鮮なきらめきを放つ心の動きをイメージした歌詞を聴きながら、秋の晴天の下を歩いてみると、いつもの街並みの中に違った発見ができるかも。

IZ*ONE「幻想童話（Secret Story of the Swan）」

　最新リリースの楽曲ではないが、個人的に秋のおすすめとしてぜひ紹介したいのが、日韓で高い人気を誇りながらも2021年4月に惜しまれつつ活動を終了したIZ*ONEの「幻想童話（Secret Story of the Swan）」だ。

　この楽曲はWONYOUNGが「ファンから貰った愛と応援を魔法に例えた内容」と語ったように（※7）、「夢は叶う」をテーマとして、普通の女の子だった彼女たちが、優雅さやカリスマ性を兼ね備えたアイドルへと成長する姿を表現。歌詞やダンス、衣装は冬に飛来する「白鳥」をモチーフにしており、筆者はMVからも凛と澄んだ秋や冬の空気を感じた。この楽曲は異国感あふれるEDMサウンドが特徴で、〈Like Swan Swan Swan〉と繰り返されるフレーズが印象的だ。

　勉学の秋、さまざまな目標に向けて学びを深める人も多いだろう。夢に向かって地道に努力を続け、今はそれぞれの場所で活躍する彼女たちの姿に、刺激をもらうのも良いかもしれない。

　いよいよ秋も深まるこの時期。10月はLE SSERAFIMやKep1erなど、話題のガールズグループのカムバックが控えている。今回紹介した楽曲の重厚なサウンドを楽しみつつ、各グループが発表する新曲の世界観やサウンド、パフォーマンスを鑑賞して「芸術の秋」を満喫すれば、贅沢な秋を過ごせること間違いなしだ。

※1：https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/117024
※2：https://jp.yna.co.kr/view/AJP20220928001500882
※3：https://www.thefirsttimes.jp/news/0000182961/
※4：https://sportsseoulweb.jp/star_topic/id=42882
※5：http://www.slist.kr/news/articleView.html?idxno=385956（筆者訳）
※6：https://sportsseoulweb.jp/star_topic/id=59990?pageID=2
※7：https://sportsseoulweb.jp/star_topic/id=13933