ORANGE RANGE、多彩なタイアップ曲と現在のモード詰め込んだ4年ぶりフルアルバム 全国ツアーへの意気込みも
Disc1収録の“キャラが立っている”楽曲群
ーーDisc1には、すでに配信されている「キリサイテ 風」(ドラマ『脚本芸人』主題歌)、“パンツ” をテーマにしたサマーチューン「Pantyna feat.ソイソース」のほか、新曲5曲を収録しています。
RYO:作った時期は全然違うんですけどね。
NAOTO:曲自体はたくさんあって。その中から抜粋した感じです。さっきも言いましたけど、ちょっとキャラが立っている曲、面白みがある曲を選ぶようにしました。
ーー「Love of Summer」は独創的なポップネスが感じられる楽曲で、これも夏の曲ですね。
NAOTO:リリース時期は夏の終わりになっちゃったんですけどね。これまでの僕らの夏の曲って、こういう感じとは違うじゃないですか。「こういうテイストの夏の曲もやれるよ」というか。
RYO:ORANGE RANGE、夏のイメージが強いですからね。この前も『Mステ』で“夏王”に選ばれたり(8月19日放送『ミュージックステーション』の“夏歌ランキング”で“2000年代の夏王”に選出)。
NAOTO:ありがたいよね。
RYO:褒められるのは嬉しいです(笑)。
NAOTO:実際、夏大好き、海大好きなんで。RYOは日焼け大好きだし。
RYO:(笑)。あと「Love of Summer」には鍵盤が入ってるんですよ。音源は打ち込みなんですけど、ライブでは自分が弾こうと思ってて。そこでも新しい部分を見せられるのかなと。「イエイ!」という感じで盛り上がるというより、気持ちよくノレる立ち位置の曲になるんじゃないかな。
ーーBPMも抑えめですからね。
NAOTO:はい。BPMが高い曲はめったに作らないんで。テンポが速い曲をライブでやろうと思ったら、メンタルもフィジカルも必要なので……。
RYO:2分半くらいだったらいいんだけどね(笑)。アルバムやEPを出すときは、これまでのアップテンポ曲を更新したいと思って「1曲はアップテンポが必要だな」って考えるんですけど。本来はミドルだったり、ゆったりした曲が好きなので。年齢的なこともあるのかな(笑)。
ーーでも、ライブでは今も「キリキリマイ」みたいな激しい曲もやってるじゃないですか。
NAOTO:「キリキリマイ」も、ちょっとずつテンポが落ちてるんですよ。
RYO:そうね(笑)。クリックを聴かないで演奏しているせいもあると思いますけどね。
ーー3曲目の「Typhoon」もゆったりしたトラックが印象的です。
NAOTO:ゆるくてダルい(笑)。これくらいのテンションが一番いいですね、今は。
RYO:うん。このトラックは最初に聴いたときから「いいな」と思いました。ベースラインもいいし、好きな感じですね。歌詞のテーマは“台風あるある”です。
NAOTO:サビは“沖縄の台風あるある”なんですけど、3人(HIROKI、YAMATO、RYO)のパートはそれぞれの台風のときの過ごし方がそのまま書いてあって。それが面白かった(笑)。
RYO:自分のパートだと、〈既にオール電化 停電なんてもう たまったもんじゃねぇわ〉ですね。
ーー〈とりあえず食う そーめんチャンプルー〉とかも?
NAOTO:そうそう。台風のときって買い物に行けないし、どうにか行けたとしてもスーパーにストックがなかったりするんですよ。そーめんチャンプルーは保存食というか、基本どの家にもストックがあるから、とりあえずそれを食べるっていう(笑)。今年もデカい台風が来てるから、この曲を聴いて対策してほしいです。
RYO:もともと沖縄は台風に強いんですけどね。建物も四角くてコンクリート造りだし、水はけもいいんで。
NAOTO:台風が来ても、あんまりビビらないよな。
ーーそして「Illusion feat.ペチュニアロックス」は、かなりディープな手触りの曲。冒頭の〈争い混乱情報〉からはじまるフレーズもそうですけど、現代的なメッセージもあって。
RYO:かなり深いところまで抉りました。トラック自体にそういう雰囲気があったし、歌詞のテーマもリーダーが決めたんですよ。
ーーテーマというのは、格差の問題とかフェイクニュースとか?
NAOTO:そうですね。ただ、僕の場合は映画からの影響が大きくて、エンタメの範疇でしかないんだけど、RYOやHIROKIは深いところまで考えていて。この曲の歌詞も、僕の想像を大きく超えてきてくれましたね。
RYO:普段思っていることを隠さず、できるだけ素直に出しましたね。リスナーのみなさんに考えてもらうというより、しっかり言い切るというか。
NAOTO:3人の歌詞が乗って、それに触発されてトラックを作り変えたところもあるんですよ。もっと歌詞が聴こえるようにしたくて。
ーーコロナ禍以降、「え、そうだったのか!?」みたいな話って増えましたからね。
RYO:ありますよね。「得する人ばっかり得してるな」とか。しかもそれを隠さないようになった感じもあって。
ーーそういう情報を掘っていると、メンタルがやられそうになりません?
RYO:食らいますけど、どうしようもないので。ただ、怒ってしまったら負けな気がしていて。この曲の歌詞もそうなんですよ。怒りをぶつけてるのではなくて、現状の気持ちをそのまま書いてます。
ーーその後の「トカトカ」はゆったり楽しめるダンスチューン。「Illusion feat.ペチュニアロックス」との落差がすごいですね。
NAOTO:そうですよね(笑)。「トカトカ」はRYOさんのオーダーを受けて作ったんですよ。
RYO:アルバムの制作期間が残り2週間くらいになったところで、「こういう曲を作って」ってお願いしました(笑)。スウィング感というか、横ノリで踊れて、ライブでは一番盛り上がるところにハメ込めるような曲がほしくて。「イケナイ太陽」みたいにバーッとアガれる曲はあるんだけど、横ノリの曲が少ないので。あとはラップの掛け合いですね。
ーー具体的なビジョンがあったということですね。
NAOTO:テンポ感、リズムの跳ね方もそうですけど、やりたいことがはっきりしてたんです。ベースラインをいくつか作って選んでもらって、あとは「みんなで歌えるセクションがほしい」とか「ホーンを入れてほしい」とかリクエストがあって。僕としては「わかりました」という感じで(笑)。
RYO:リーダーの家に行って、ああだこうだと横から口を出しました。
NAOTO:HIROKIが歌うパートもRYOが書いて、歌い方もレクチャーしてました。
RYO:さっき言ってた3連符とか6連符のフレーズもあったので。「HIROKI、できるかな?」と思ってたんですけど、速攻でやってましたね。歌詞の内容は、なんでもないような感じなんですけど。
ーー〈相思相愛 騒々しい So High〉とか、ノリ重視ですよね。
RYO:そうですね。〈目眩の舞でクラクラ Cool〉のところはリーダーが書いたんですけど、造語というか、漢字、カタカナ、英語を混ぜるのが上手くて。
NAOTO:内容より響きですね。メロディを伝えることを意識してるというか。
ーー気持ちよく体を動かせる曲だし、新たなライブの定番曲になりそうですね。
NAOTO:そうなるといいんですけどね。ライブに関しては過去を振り返ってみても「これは盛り上がりそう」と思った曲がそうでもなかったり、何とも思ってなかった曲が意外と盛り上がったりするので。
RYO:「U topia」とかね。
NAOTO:うん。20年やってもわからないんだから、今は「予想してもしょうがない」と思ってます(笑)。
ーー「恋はRock’n’ Roll」は80’sのテクノポップ風。いい意味で軽い曲だなと。
NAOTO:「恋はRock’n’ Roll」は、「Typhoon」「Illusion feat.ペチュニアロックス」と同じ時期に作ったんですよ。この2曲の制作にのめり込んでたら、ちょっと疲れちゃって。何も考えず、音楽的にも歌詞の中身も何もない、意味のないことをやりたくなったんです。コードもめちゃくちゃ簡単なんですけど、意外といい曲になって(笑)。自分のストレスが生んだ曲ですね。
RYO:(笑)。
ーー最後の〈ホンマに君が好っきゃねん〉の歌詞もインパクトありますね。
NAOTO:これは、やしきたかじんさん(「やっぱ好きやねん」)ですね。亡くなってしまいましたけど、大阪でテレビを見ると、いつも出ていて。
ーー若い人、わかりますかね……。
RYO:わからないかもしれないですね(笑)。
NAOTO:関西の人はわかるでしょ。
ーーそして秋のZeppツアーを皮切りに、来年の春まで続く全国ツアーがスタートします。
NAOTO:30公演以上ですからね。すごいよな。
RYO:うん。この規模のツアーは久しぶりですね。ORANGE RANGEはファンの年齢が広いので、いろんな場所に行けるのがありがたいですね。
NAOTO:ありがたいですよ、本当に。コロナ禍になって、ライブのありがたみがわかりました。
ーーNAOTOさんもライブへのモチベーションが上がってるんですか? 以前はちょっと消極的でしたけど。
NAOTO:(笑)。ツアーに出ちゃえば楽しいし、おいしいごはんも食べられるし。ただ、ライブは大変なんですよ。最後まで演奏するだけで精一杯。RYOは切り込み隊長ですけどね。
ーー最初のMCも基本、RYOさんですからね。
RYO:そうですね。本当はHIROKIにやってほしいんだけど……。
NAOTO:HIROKI、おジイだからな(笑)。
RYO:誰もいかないから、結局、自分がやってるというか。ドアを開けても、みんな入ってきてくれなかったりするんだけど。
NAOTO:(笑)。
ーーアルバム『Double Circle』の曲がライブでどう響くか、すごく楽しみです。
NAOTO:そうですね。まずZeppツアーがあるから、そこでマイナーチェンジするだろうし。そのあたりに関しては、今、HIROKIがいろいろ悩んでます(笑)。
■リリース情報
ORANGE RANGE
12thフルアルバム『Double Circle』
2022年9月14日(水)リリース
<収録曲>
[Disc1]
01. Pantyna feat.ソイソース
02. Love of Summer
03. Typhoon
04. Illusion feat.ペチュニアロックス
05. トカトカ
06. 恋はRock’n’ Roll
07. キリサイテ 風
[Disc2]
01. ラビリンス
02. HEALTH
03. あの世のANTHEM ~天国と地獄~
04. 気分上々
05. Family
06. Imagine -Double Circle ver.-
07. KONOHOSHI
<完全生産限定盤BOX>
¥16,500(税込)
・2Blu-ray:ぴあアリーナ2daysライブ
・メイキングDVD
・ライナーノーツ
・グッズ:アクリルスタンド、トレーディングカード(5枚セット)、ショルダーストラップ
、ポスター
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<初回限定盤A>
¥4,950(税込)
・DVD:ぴあアリーナ day1-ORANGE DAY-ライブ
・ライナーノーツ
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<初回限定盤B>
¥4,950(税込)
・DVD:ぴあアリーナ day2-RANGE DAY-ライブ
・ライナーノーツ
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<通常盤>
¥3,300(税込)
CD only(初回プレス分のみ特典封入)
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■ライブ情報
『ORANGE RANGE LIVE TOUR 022-023 〜Double Circle〜』
ツアー特設サイトはこちら
2022年9月14日(水) 東京 Zepp DiverCity(TOKYO)
2022年9月15日(木) 東京 Zepp DiverCity(TOKYO)
2022年9月18日(日) 北海道 Zepp Sapporo
2022年9月24日(土) 大阪 Zepp Osaka Bayside
2022年9月25日(日) 福岡 Zepp Fukuoka
2022年10月1日(土) 愛知 Zepp Nagoya
<ZEPP会場 チケット料金>
【全席指定】
5,500円(税込)+ドリンク代別
【親子席】
大人:5,500円(税込)+ドリンク代別
子供:2,750円(税込)+ドリンク代別
2022年11月23日(水・祝) 埼玉 サンシティ越谷市民ホール
2022年11月26日(土) 神奈川 ひらしん平塚文化芸術ホール
2022年12月3日(土) 兵庫 たつの市総合文化会館 赤とんぼ文化ホール
2022年12月4日(日) 大阪 富田林すばるホール
2022年12月8日(木) 大分 中津文化会館
2022年12月10日(土) 長崎 壱岐の島ホール
2022年12月17日(土) 茨城 日立市民会館
2022年12月18日(日) 埼玉 熊谷文化創造館さくらめいと
2023年1月14日(土) 山口 下関市民会館
2023年1月15日(日) 広島 JMSアステールプラザ 大ホール
2023年1月28日(土) 熊本 牛深総合センター
2023年1月29日(日) 福岡 柳川市民文化会館 水都やながわ
2023年2月04日(土) 岡山 倉敷市芸文館
2023年2月05日(日) 兵庫 神戸国際会館
2023年2月11日(土) 静岡 静岡市民文化会館 中ホール
2023年2月12日(日) 山梨 甲府市総合市民会館 芸術ホール
2023年2月18日(土) 埼玉 飯能市市民会館
2023年2月19日(日) 千葉 君津市民文化ホール
2023年2月25日(土) 群馬 美喜仁桐生文化会館 シルクホール
2023年2月26日(日) 茨城 結城市民文化センター アクロス
2023年3月04日(土) 岐阜 高山市民文化会館
2023年3月05日(日) 富山 南砺市福野文化創造センターヘリオス
2023年3月11日(土) 鹿児島 指宿市民会館
2023年3月12日(日) 宮崎 西都市民会館
2023年3月25日(土) 宮城 仙台電力ホール
2023年3月26日(日) 岩手 盛岡市民文化ホール
2023年04月01日(土) 神奈川 よこすか芸術劇場
<ホール会場チケット料金>
【全席指定】
6,000円(税込)
【親子席】
大人:6,000円(税込)
子供:3,000円(税込)