2022.07.29 18:00

Dannie May、ジャンルレスな音楽で築いた一夜の王国　初のLIQUIDROOMワンマン公演レポ

文＝南明歩

　まだ熱気が冷めない中、マサは現在新型コロナウイルスの感染が拡大している状況に触れ、「今日来るのを迷った人もいたんじゃないかな。正直俺たちも（ライブをやることが）どうなんだろうって思う瞬間もあった。でも一曲目でみんなが満面の笑顔でいてくれるのを見たら、やっぱりやって良かったと思う。来ない選択をした人も来てくれた人も、そこに対して考えてくれてありがとう」と、彼らを応援するすべてのファンへの感謝のメッセージをおくり、ラストの「ユウヤケ」へ。あたたかいオレンジ色の光に照らされたステージで、〈響きわたれ僕の歌この世界を覆うまで〉と全力の歌声を届ける3人。最後のサビでは感極まったマサとYunoが歌えなくなってしまうが、田中タリラが2人の分まで声を振り絞り、観客たちは一緒に歌う代わりに盛大な拍手をおくった。

　アンコールでは、現在放送中のドラマ『イケメン共よメシを喰え』の主題歌として書き下ろした「ぐーぐーぐー」をライブで初披露。全員が楽器を置いてハンドマイクで歌い出すというこれまでにないパフォーマンスで観客たちを驚かせた。そしてこの楽曲が8月17日に配信リリースされることもステージ上にて発表となり、10月には『Dannie May Presents Welcome Home! 東京公演：#3大阪公演：#4』と題して東阪2MANライブを開催することも発表した。

Dannie May、ジャンルレスな音楽で築いた一夜の王国　初のLIQUIDROOMワンマン公演レポの画像1-1

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　その後「ユートピア」で軽やかにフロアを盛り上げると、いよいよラストの「御蘇 -Gosu-」へ。曲前のMCでマサが、この楽曲の制作時にバンドが傾いていたこと、配信でリリースした曲の最後に3人で言葉のタイムカプセルを入れてZeppまで行ったら開けようと約束していることを明かし、「この曲をZeppに連れて行けたら」と語ると、フロアからは温かい拍手がわき起こる。曲中は、メンバーも観客たちも晴れやかな笑顔を浮かべながら、Dannie Mayの未来へと繋がるこの曲を心から楽しんでいた。

　バンドの節目となるこの公演で、全力のパフォーマンスと大きな感動を届けたDannie May。混沌とした社会の中で救いの光となるような音楽を生み出す彼らの王国は、これからさらに大きくなっていくことだろう。

■セットリスト
ONEMAN LIVE「五行」SETLIST
2022年7月22日（金）恵比寿・リキッドルーム

M01:玄ノ歌
M02:針よ墜とせぬ、暮夜の息
M03:If you イフユー
M04:適切でいたい
M05:朱ノ歌
M06:一生あなたと生きていくなら
M07:メロディが浮かばなくても
M08:木ノ歌
M09:異郷の地に咲かせる花は
M10:白ノ歌
M11:簡単なことが言えなくなるのは
M12:待ツ宵
M13:黄ノ歌
M14:灰々
M15:ええじゃないか
M16:ユウヤケ
EC01:ぐーぐーぐー
EC02:ユートピア
EC03:御蘇 -Gosu-