毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日！」。今回は7月13日リリースのSnow Man『オレンジkiss』、なにわ男子『1st Love』、上白石萌音『name』、PSYCHIC FEVER from EXILE TRIBE『P.C.F』、Chilli Beans.『Chilli Beans.』の5作品をピックアップした。（編集部）

Snow Man『オレンジkiss』

　飛ぶ鳥を落とす勢いで躍進するSnow Manから7枚目のシングルが到着した。表題曲はリーダーの岩本照が主演を務める映画『モエカレはオレンジ色』の主題歌。MVでは映画をイメージさせる“オレンジ”というワードに美しい夕日の風景や、苦くて甘いフルーツのイメージを重ね、恋をする喜びや切なさを表現する。歌い出しからすでにハッピーなオーラをまとったメロディとアレンジが耳に心地よく、続くキャッチーなサビが楽曲全体のバランスを引き締めている印象。これまでギミックの効いたダンスチューンなどを多く発表してきただけに、ポップな王道ラブソングは新鮮にも映る。カップリングには“新しい出会い”に心弾ませる様子を描いた「Wonderful! × Surprise!」や『滝沢歌舞伎ZERO 2022』で披露されたセクシーなR&Bナンバー「Feel the light, Lovely」も収録。（渡部）

なにわ男子『1st Love』

　昨年デビューを果たしたなにわ男子が1stアルバムをリリース。大ヒットを記録したデビューシングル『初心LOVE』、両A面としてリリースした2ndシングル『The Answer/サチアレ』それぞれの表題曲も収録。リード曲を飾るのは関西ジャニーズ Jr.時代からの代表曲「ダイヤモンドスマイル」の新録バージョン。ストリングスをふんだんに使ったキラキラなサウンドがメルヘンな世界観を作り出し、7人の“王子様”的キャラクターにマッチ。また、通常盤にはボーナストラックとして胸キュン必至のラブソング「Timeless Love」や、エネルギッシュなロックチューン「シンシア」といったメンバー主演ドラマの主題歌も収録。7人の歌声の重なりが体現するピュアな存在感とバラエティ豊かな楽曲でさらなる高みを目指す。（渡部）

上白石萌音『name』

　森山直太朗が手がけた「懐かしい未来」、いしわたり淳治が作詞、末光篤が作曲を担当した「I'll be there」、上白石自身が作詞し、自らの感情を素直に描いた「スピン」を含む3rdアルバム。郷愁と憂いを美しく映し出すスカナンバー「愛すべきブルー」（作詞：谷中敦／作曲：川上つよし）、世界で起きている出来事、自分自身の存在や思いを対比させながら、未来への希望を響かせる「夕陽に溶け出して」（作詞／作曲：小林武史）、彼女自身が愛してやまないハンバート ハンバートの佐藤良成の手によるフォークソング「君の名前」。多彩な作家陣との楽曲を通し、言葉や情景を丁寧に紡ぎ出す“シンガー・上白石萌音”の魅力がナチュラルに伝わってくる。聴き手が感情を投影できる“余白”があることも、彼女の歌の良さだろう。（森）