NHK Eテレ音楽番組が支持される3つの理由 トップランナーがマニアックな知識を啓蒙する意義

 近年はネット番組の台頭によって地上波の番組も形を変えつつあり、Eテレの番組もバラエティ化、もしくはYouTube化している。昨年から放送され、4月からSeason3の放送が決まった『ヒャダ×体育のワンルーム☆ミュージック』は、スマートフォンやパソコンを使って自宅で気軽に音楽制作を行うDTMというテーマや、リモート会議風の画面やDAW画面を表示しながらの解説は、実にネット番組的な作りだと言える。MCもヒャダイン、岡崎体育という若い世代からも支持を得ているアーティスト/音楽プロデューサーが務め、YOASOBI、秋山黄色、キタニタツヤなど今人気のアーティストがゲスト出演。まるで雑談のようなトークの端々からこぼれ落ちる、TikTokでバズるテクニックなどの重要なキーワード。実に実践的な内容で、ここで学んだことをすぐ活かすこともできるだろう。

 星野源、ヒャダイン、岡崎体育といった著名アーティストをMCに起用することで生まれる説得力。彼らが明かす、自身の音楽制作の秘話。勉強といった堅苦しい形ではなく、まるで友達と会話をするような親近感。Eテレの音楽番組は、アーティストのファンや音楽に興味がある人はもちろん、ミュージシャンにとってもためになる。

関連記事