@onefive、グループの進化を自ら作り上げる姿勢 楽曲やメンバー考案振付による「Underground」での挑戦
@onefiveがグループのイメージを一新させようとしている。新しいビジュアル写真を見れば、それは明らかだ。2019年にグループを結成して以降、可憐であったり可愛らしさを感じるビジュアルが多かったが、今回発表されたビジュアル写真はパンクファッションである。メンバーのメイクや表情もクール。これは今までとは180度違う方向性だ。ビジュアルだけでなく新曲「Underground」のサウンドも新しい。「まだ見ぬ世界」「BBB」とキュートなイメージや明るい雰囲気を感じるシングル曲が続いていたが、今回はクールなダンスナンバーだ。作曲とサウンドプロデュースは@onefiveの多くの楽曲に関わってきた辻村有記で、作詞はメンバーと同い年で今までの全楽曲に関わっているYURAと、馴染みのある制作陣ではある。それでも全く違う方向性になった理由は、メンバーの意思と制作陣の思いが合致した結果に思う。
YURAは「今までの@onefiveと違った何かを作りたくて、メンバーも同じようにかっこいい曲をやりたいと言っていたので、かっこよく強い女性を全面的に出す歌詞にしました」と語っている(※1)。辻村もメンバーの思いを汲み取ったのか、過去曲とは違い攻撃的で重いサウンドを作っている。楽曲に関わる全員が新しい挑戦をして、さらに飛躍していきたいという思いがあるのだろう。
メンバー自身も、新しい挑戦をしている。今作の振り付けはメンバー自らが考案しているのだ。現在YouTubeで公開されているドキュメンタリー「彼女たちのUnderground」では、メンバーがダンスを作っていく様子を観ることができる。自身もダンサーであり振付師としても活躍するMARUに「創るってものすごく大変だし難しい」と言われつつも「やってみたいです」と答えるメンバーの姿から始まるドキュメンタリー映像。そこから曲や歌詞から連想されるイメージをそれぞれが動きに変換していき、メンバー同士で話し合い少しずつ振付を構築していく。それを全員のレッスンでMARUに客観的な視点で確認してもらい、クオリティを高めていく。その作業は編集された映像を観ているだけでも、途方もなく時間と労力がかかり大変な作業に感じる。しかし彼女たちは本気なのだろう。めげることなく挑戦し、しっかりと自らのダンスを作り上げていた。衣装についてもメンバーが自らの考えを伝えて、その意見を反映させているようだ。その努力はMARUからは「これからの曲の振付を全部やれるんだったら自分たちでやっていったほうがいいと思う」と言われるほどである。