BE:FIRST、INI……Z世代ボーイズグループに求められるのは調和力? “リーダー決め”から考える

 プレデビュー曲「Shining One」が快進撃を続け、いよいよ11月3日にデビューシングル『Gifted.』の発売が決定したボーイズグループ BE:FIRST。オーディション『THE FIRST』を追っていた『スッキリ』(日本テレビ系)出演時にBE:FIRSTが問われたのが「リーダーは決まったのか」ということだった。

 BE:FIRSTは今のところリーダーはいない。「小さな事務所だから、悩み事があったらすぐに(僕に)直接投げてもらえばいいということでリーダーなしを承認している」とオーディション主宰者で事務所の社長であるSKY-HIが語っている。いずれ、所属アーティストが増えればBE:FIRSTにも「リーダー」という存在が必要となってくるかもしれない。そのときは誰になるのか興味深いところだ。

 ボーイズグループのリーダー像というのは時代によって少しずつ変化しているように思う。いま、求められるリーダーとは一体どのようなものなのだろうか。

最年長=リーダーという不文律

 これまでのボーイズグループは最年長がリーダーを務めることが多かった。オーディションではなく、事務所に所属するメンバーから選抜されてグループが組まれる場合は、選考段階で年長者の中から「リーダーにふさわしい人物」を選ぶということもあるだろう。

 とは言え、“最年長=リーダー”というのは少し酷な部分もある。最年少メンバーと年が離れていれば、その分ジェネレーションギャップも生まれるだろう。年長者だからというだけでグループのリーダーになった場合、初期段階では少し頼りないという可能性もある。もちろんそのメンバー自身が成長したり、他のメンバーが成長し、足りない部分を補い合えれば問題はない。ただ、不満があっても、「年長者だから」ということでほかのメンバーが意見を言いづらくなれば、グループの不和にもつながってしまう。

オーディションの過程で見極めるリーダーの素質

 グループ結成のためのオーディションでは、多くは選考の過程でグループ審査がある。その場合、順位上位者であったり、ランダムであったり、話し合いであったり、様々なメンバーがリーダーを経験することになる。全員が役割をそつなくこなせるというわけではないが、だからといってグループがうまく回らなくなることはない。自然とリーダーをサポートしたり、代わりにグループを引っ張るメンバーが出てくるからだ。

 素質というのは一度やってみないとわからないものは多い。自分にはどういったポジションが向いているのか、というのが結成されるまでのさまざまなシーンでメンバー自身が自覚できると同時に、誰がリーダーに向いているのか周囲が認識できるのも、オーディション番組の利点かもしれない。

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